1. トップ
  2. ナーススクエア
  3. 看護クイズ・読み物
  4. エッセイ
  5. 一人暮らしをして気が付いた「私の帰れる場所」

【連載】ナース・エッセイ

一人暮らしをして気が付いた「私の帰れる場所」

  • 公開日: 2015/7/4
  • 更新日: 2018/12/13

 

テーマ:私の上京物語

玄関を開けても暗い部屋

hitori 3

早く親元を離れたくて

高校辺りから、私の遅い反抗期は始まりました。
「親元を離れたい。」その一心で看護短大を経て寮のある病院へ就職を決めました。
家を出る日、なんとなくトラックから家を振り返り、もうここが我が家じゃなくなるんだ、と思いました。
悲しさより、清々する!という気持ちの方が断然勝っていました。

「こんなはずじゃなかった」

やりたい分野に特化した大学病院で待っていたのは、先輩からの厳しい指導でした。
毎日終電近くまで残っての勉強。精神的にも肉体的にも疲れ切っていました。
フラフラで寮に帰っても、玄関にはもちろん鍵がかかっており、ドアを開けても誰もいません。暗闇が私を出迎えていました。
「こんなはずじゃなかった」そう泣きながら毎日を淡々と過ごしていました。

実家の温かい雰囲気に、思わず…

そんな中、用事もあって実家に帰る機会がありました。
鍵のかかっていない玄関を開けると、そこには笑顔の両親が。
私の大好物だらけの食事に、暖かい雰囲気。
私は今まで、こんなに愛情をかけてもらっていたんだなと思うと、たまらなくさみしくなりました。
帰る時間になってもなかなか帰りたがらない私をみて、母はそっと言いました。
「仕事、辛いの?いつでも帰ってきていいからね。」
その言葉に私は堰を切ったように泣き出しました。親はいつまでも、背中を撫でて励ましてくれました。

改めて感じた、家族への感謝の気持ち

寮へ戻るとき、持ちきれないくらいのおかずやご飯をもたせてくれました。
「私には、帰れる場所がある」
そう思うととても心強く、それ以降の厳しい指導もなんとか耐えることができました。
就職と同時に家を出たおかげで、親のありがたさを感じることができました。今は親に対して、感謝の気持ちでいっぱいです。

●執筆●レンモコ さん
現在は今までの経験を生かして、ワンコ2匹と旦那1人の世話に毎日追われつつ、派遣など様々なお仕事をしています。
このエッセイは 「ナースエッセイ」 にご応募いただいたものです。
あなたも「想い」を綴ってみませんか? ご参加は こちら から!

エッセイの新着

「看護師の介護離職は共倒れのリスク!仕事と介護を両立するポイントは?

介護のために離職する「介護離職」が問題視されています。家族の介護の負担は想像以上に大きいものです。しかし実は、負担を軽減するためと思って介護離職をしても、実際には期待していたほどの効果はありません。むしろ、貯金を切り崩していく日々に不安を感じ、消耗していく看護師が多いのが現実です...

2020/5/27

【2020年保険料引上げ!】介護保険制度の基本と今後の見通し

2020年3月分(4月納付期限分)より、全国健康保険協会の介護保険料率の引上げが行われました。40歳以上になると介護保険への加入が義務付けられています。介護保険料は介護の現場を支える財源となります。看護師が介護保険の基本からしっかり理解できると、患者さんへ的確な説明・提案ができる...

2020/5/25

病院の福利厚生ってなに?どこを比べればいいの?

福利厚生は職場選びにおける重要な判断材料の一つです。福利厚生についてしっかりと理解することができれば、額面給与だけではわからなかった職場の良し悪しが見えてきますよ。また、医療機関ならではの福利厚生が準備されている場合もあります。今回は福利厚生について説明しますので、ぜひ参考にして...

2020/5/21

【コロナ・ショック】不況時に看護師がお金を守るためには?

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中の経済が大混乱しています。経済が完全に復活するまでにどのくらい時間がかかるのか、資産にも影響が出て不安を感じている人も多いかもしれません。 しかし、看護師は不況に強い職業です。不況時でも落ち着いて行動すれば資産を守ることができます。今回...

2020/5/18

終活?人生会議?どのように人生の最期の準備をすべきか解説

より良い人生の最期を迎えるためには事前の準備が欠かせません。命の危機が迫った状態になると約7割の方が、これからの医療や介護の方針について意志表示できなくなるといわれています。また、死を迎えるまでの生活を考える上でお金は切っても切り離せない存在です。 超高齢化社会に突...

2020/5/13

ナースのちょっとイイ話の新着

「傾聴」の大切さを学ばせていただいた、患者さんの「最期の言葉」

看護師の仕事は多岐にわたります。それ故に、気がつくと日々の業務に追われてしまい「看護って何だっけ?」と思ってしまう場面も出てきます。 今回は、患者さんの言葉から大切なことを教わった、わかさんのエピソードをご紹介します。   片時も忘...

2018/10/13

ターミナル期の患者さんへいつも通りの明るさと笑顔で接していたら・・・

患者さん、特にターミナル期の方へ、どのように声をかけたらいいか、わからなくなってしまうことはありませんか? 今回は、どんな状態でも笑顔と明るさを心がけた、ベテランナースのエピソードをご紹介します。   患者さんが辛いときにも、笑...

2018/10/10

自分の看護に自信を持つきっかけになった、患者さんの「言葉」

ずっと忘れられない、患者さんの言葉はありませんか? 今回は、患者さんの言葉から自分の看護に自信が持てるようになった、やまださんのエピソードをご紹介します。   幅広い患者さんを受け持つ中で 7年くらい前、呼吸器外科で働いていました。 ...

2018/10/6

一度は諦めた看護師。でも、患者さんからもらえたこの「言葉」が、私を看護師にしてくれました

社会人として様々な職種を経験してから看護師を目指す方も増えています。 今回は、看護師への憧れを抱きながら15年介護職にて働いていたみこさんのエピソードをご紹介します。   看護師を目指したかったけれど・・・ 少し道を踏み外した学生時代...

2018/10/3

患者さんの背景は関係ない!そうベテランナースが考える理由

患者さんの職業が看護師だと、思わず構えてしまうことはありませんか? 今回は、ベテランナースである、なみ さんからいただいたエピソードをご紹介します。   どんな背景であっても、ただの「患者さん」 誰でもそうだと思うのです...

2018/9/29