「それでも前を向くために」
オススメ著者
高橋大輔
オススメポイント・エピソード
男子フィギュアスケート界のエースとして長年に渡り、日本のみならず世界の舞台で活躍し、先ごろ現役引退を表明した高橋大輔氏のシリーズ本の一冊。
be SOULに始まる著者の本は、その後200days バンクーバーまでの闘い というバンクーバー五輪で銅メダルを獲得するまでの気持ちを綴った本を経て、SOUL Upへと続いている。SOUL Upでは、メダル獲得後の苦しいシーズンをどのような気持ちで過ごしたかが語られている。そしてこの、それでも前を向くために では、2010-2011年シーズンで引退するつもりであった著者が、靴のアクシデントによって5位に終わったモスクワ世界選手権後に、ソチオリンピックまで現役を続行すると決めてからの闘いが、著者の言葉で書かれている。
その道のりは、若手の台頭や古傷である右ひざの痛み、モチベーションの維持の難しさ、エースとしての重責がうかがわれ、be SOULからの著者の成長が感じられます。それと同時に、年齢を重ねたからこそ、あるいは怪我を乗り越え苦しみを味わったからこそ、自分の身体へのケアや食事やストレッチなど、様々なことを取り入れまだまだ成長できるという実感を味わうことができたとする著者の言葉は、入院中に読めば励みになるとともに、自分のこれからの健康や身体に対する意識を変えてくれると思う。
本の中は写真も多く、著者のプライベート写真も満載で、眺めているだけでも楽しめます。