1. トップ
  2. ナーススクエア
  3. 看護クイズ・読み物
  4. エッセイ
  5. 認定看護師として働いていくのは、きれいごとではないけれど。

認定看護師として働いていくのは、きれいごとではないけれど。

  • 公開日: 2014/10/15
  • 更新日: 2018/12/13

 

テーマ:目指せ!認定看護師

「何とかしてくれ」と訴えかける視線に何もできなかった自分

自身のうつ病を経て

私は3年前に、緩和ケア認定看護師の資格を取得しました。

そこまでの過程の中で、うつ病を患い「看護師を続けることはできないのではないだろうか」という時期も3年ほど過ごしましたが、夢は捨てられず、看護師以外の仕事を考えることもできず、資格取得をして今に至ります。

essay26

きっかけは卒後5年目

緩和ケア…という言葉もあまり耳にしたことがなかった卒後5年目。
病棟で終末期の患者さんがどんどん衰弱し、食べることが難しくなり、話すこともできなくなり、動けなくなり、という過程を経ていました。
それはこれまで関わった患者さんと何ら変わりなかったのですが。
痛みがずっと、その方を苦しめていました。
鎮痛剤は使っていましたが、うまく痛みが取れず。あまりの苦痛と衰弱に声も出ない患者様が、部屋に入った私に目で訴えかけるんです。
「何とかしてくれ。苦しいんだ。死にたくないんだ。」
と。
その場にいることが辛く、何をしていいのかもわからず、何もできず。
そして、周囲にいる家族にも同じように目で訴えかけられる毎日でした。

がん看護を極めたいという思い

その方と出会い、がん看護に興味を持ち、私にできることはないのかと考え、がん看護を極めたいと思い、様々な方法を検討し試しました。

「私に何かできないか」なんて、そのころはずいぶんと上から目線で(笑)、自分が何とかしなければという使命感も強くありました。

今は、患者さん・家族と肩を並べ、一緒に最期の時間までを歩ませていただける。その存在でいられることに、ありがたさを感じています。

まだ経験も未熟で、やりたいことはたくさんありますが。
こうやって多くの人と出会い、別れ。自分も大きく成長しています。

これから目指す方へ

認定看護師として働いていくのは、きれいごとではないです。
金銭面でも勤務の面でも、まだまだ配慮は不十分で。自分の休日や給料を使って自己研鑽を続けたり、プライベートを犠牲にして研究したり。
だから、理想だけでなろうとは思わず。
自分にとって、認定看護師という資格が必要不可欠だと感じ、周囲が応援してくれ支えてくれる環境にいることができたら、目指してみてはどうでしょうか。

●執筆●柚奈 さん

このエッセイは 「ナースエッセイ」 にご応募いただいたものです。
あなたも「想い」を綴ってみませんか? ご参加は こちら から!

この記事を読んでいる人におすすめ

エッセイの新着

「看護師の介護離職は共倒れのリスク!仕事と介護を両立するポイントは?

介護のために離職する「介護離職」が問題視されています。家族の介護の負担は想像以上に大きいものです。しかし実は、負担を軽減するためと思って介護離職をしても、実際には期待していたほどの効果はありません。むしろ、貯金を切り崩していく日々に不安を感じ、消耗していく看護師が多いのが現実です...

2020/5/27

【2020年保険料引上げ!】介護保険制度の基本と今後の見通し

2020年3月分(4月納付期限分)より、全国健康保険協会の介護保険料率の引上げが行われました。40歳以上になると介護保険への加入が義務付けられています。介護保険料は介護の現場を支える財源となります。看護師が介護保険の基本からしっかり理解できると、患者さんへ的確な説明・提案ができる...

2020/5/25

病院の福利厚生ってなに?どこを比べればいいの?

福利厚生は職場選びにおける重要な判断材料の一つです。福利厚生についてしっかりと理解することができれば、額面給与だけではわからなかった職場の良し悪しが見えてきますよ。また、医療機関ならではの福利厚生が準備されている場合もあります。今回は福利厚生について説明しますので、ぜひ参考にして...

2020/5/21

【コロナ・ショック】不況時に看護師がお金を守るためには?

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中の経済が大混乱しています。経済が完全に復活するまでにどのくらい時間がかかるのか、資産にも影響が出て不安を感じている人も多いかもしれません。 しかし、看護師は不況に強い職業です。不況時でも落ち着いて行動すれば資産を守ることができます。今回...

2020/5/18

終活?人生会議?どのように人生の最期の準備をすべきか解説

より良い人生の最期を迎えるためには事前の準備が欠かせません。命の危機が迫った状態になると約7割の方が、これからの医療や介護の方針について意志表示できなくなるといわれています。また、死を迎えるまでの生活を考える上でお金は切っても切り離せない存在です。 超高齢化社会に突...

2020/5/13

ナースのちょっとイイ話の新着

「傾聴」の大切さを学ばせていただいた、患者さんの「最期の言葉」

看護師の仕事は多岐にわたります。それ故に、気がつくと日々の業務に追われてしまい「看護って何だっけ?」と思ってしまう場面も出てきます。 今回は、患者さんの言葉から大切なことを教わった、わかさんのエピソードをご紹介します。   片時も忘...

2018/10/13

ターミナル期の患者さんへいつも通りの明るさと笑顔で接していたら・・・

患者さん、特にターミナル期の方へ、どのように声をかけたらいいか、わからなくなってしまうことはありませんか? 今回は、どんな状態でも笑顔と明るさを心がけた、ベテランナースのエピソードをご紹介します。   患者さんが辛いときにも、笑...

2018/10/10

自分の看護に自信を持つきっかけになった、患者さんの「言葉」

ずっと忘れられない、患者さんの言葉はありませんか? 今回は、患者さんの言葉から自分の看護に自信が持てるようになった、やまださんのエピソードをご紹介します。   幅広い患者さんを受け持つ中で 7年くらい前、呼吸器外科で働いていました。 ...

2018/10/6

一度は諦めた看護師。でも、患者さんからもらえたこの「言葉」が、私を看護師にしてくれました

社会人として様々な職種を経験してから看護師を目指す方も増えています。 今回は、看護師への憧れを抱きながら15年介護職にて働いていたみこさんのエピソードをご紹介します。   看護師を目指したかったけれど・・・ 少し道を踏み外した学生時代...

2018/10/3

患者さんの背景は関係ない!そうベテランナースが考える理由

患者さんの職業が看護師だと、思わず構えてしまうことはありませんか? 今回は、ベテランナースである、なみ さんからいただいたエピソードをご紹介します。   どんな背景であっても、ただの「患者さん」 誰でもそうだと思うのです...

2018/9/29