【精神】Aさん(16歳、女子)は、両親と弟と4人で暮らしている。中学生の頃からモデルにあこがれてダイエットを始めた。高校に入ってからは、太ることへの恐怖から食べた後に吐いたり、緩下薬を服用することも多くなった。次第にやせが顕著になり、無月経となった。Aさんの状態を心配した母親に伴われ、心療内科を受診し、医師から入院治療を勧められ、Aさんは入院した。入院時、Aさんの身長は162cm、体重は36kg、体温35.0℃。血圧90/60mmHg。脈拍56/分、不整。入院後、服薬が開始された。体重と摂取エネルギーについては目標値を設定し、体重増加に応じて活動範囲を拡大していくことになった。医師からAさんに治療方針が説明され、行動範囲は病室内とし、食後1時間はベッド上で安静を保つよう伝えられた。入院後7日、Aさんは「太るのが怖くて、また吐いてしまった」と暗い表情で看護師に話した。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1.あまり気にしないよう伝える。
2.本人に目標体重を再度確認する。
3.吐いた分を間食で補うよう提案する。
4.自分から嘔吐について話した事を肯定的に評価する。
―――以下解答―――
(解答)4
<解説>
1.(×)Aさんの気持ちを受け流す対応である。
2.(×)「太るのが怖い」という気持ちに沿った対応ではない。
3.(×)自分の意志で吐いているため、副食で補ったとしてもまた吐いてしまう。
4.(○)嘔吐という自分の問題に気付いて話すことは、自分を客観視できていることを示しており、問題解決の糸口になる。