【精神】Aさん(25歳、男性)は未婚で両親と3人で暮らしている。大学卒業時に就職し、仕事も順調であった。4か月前、仕事のミスがあったことをきっかけに気分が落ち込み、食欲のない状態が1か月ほど続いたが、通勤は何とか続けていた。Aさんは、2か月前から不眠を訴えるようになり、先月からは、高額なマンションや車の購入契約をしたり、貯金の全額を宝くじの購入に費やしてしまうなどの行為がみられるようになった。Aさんは、心配した両親に付き添われて精神科病院を受診した。Aさんは、診察室では多弁であった。また、ささいなことで怒り出し、自分は病気でないと治療を受けることを拒否した。Aさんは躁うつ病〈双極性感情障害〉と診断され、両親の同意があり、そのまま入院した。
Aさんの入院形態はどれか。
1.応急入院
2.任意入院
3.緊急措置入院
4.医療保護入院
―――以下解答―――
(解答)4
<解説>
1.(×)応急入院とは精神保健指定医が直ちに入院が必要と判断した結果、本人の同意がなくても72時間に限り入院させられる制度のこと。知事への届け出が必要である。
2.(×)任意入院とは本人の同意による入院である。
3.(×)緊急措置入院とは自傷他害の恐れがあり、かつ緊急を要するための措置入院の手続きがとれない場合に、指定医1名の診察で72時間に限り入院させられる制度のことである。
4.(○)医療保護入院とは精神保健指定医が入院が必要と判断した場合、本人の同意がなくても保護者の同意で入院させることができる制度である。