【精神】Aさん(35歳、女性)は、夫と7歳の息子、2歳の娘と4人で暮らしている。ある日、震度6強の地震が起こり、Aさんの家は半壊した。Aさんは、倒れてきた家具の下敷きになるところだったが、何とか免れ、家族は全員かすり傷程度の怪我(けが)で済んだ。被災後、家族は避難所である小学校で生活をしている。Aさんから、「また地震の日のような状態になってしまうことが不安です。大丈夫でしょうか」と看護師に相談があった。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1.「すぐに受診をした方が良いと思います」
2.「つらい体験は早く忘れるようにしましょう」
3.「誰にでもよいので積極的に自分の体験を話してください」
4.「気分転換にご主人と一緒に家の片付けなどしてはいかがでしょうか」
5.「強いストレスを体験したときには誰もがなり得る正常な反応です」
―――以下解答―――
(解答)5
<解説>
1.(×)避難所で生活しているため、簡単に受診はできない。まずはAさんの気持ちに寄りそう必要がある。
2.(×)衝撃的な体験を簡単に忘れることはできない。
3.(×)同じように苦しんでいる被災者も多いので、誰にでも相談できるわけではない。
4.(×)地震の被害にあった現場に行くことは気分転換にはならない。
5.(○)Aさんの「大丈夫でしょうか」という不安に向き合った回答である。強いストレスを受けた人が一般的にどんな心理過程をたどるのかを知らせ、Aさんを安心させることが必要である。