【精神】58歳の男性。統合失調症。17年前に入院し、現在は開放病棟に入院している。常に幻聴があるが、日常生活に支障はない。病棟では作業療法に参加している以外は活動はせず、決まった患者と決まった場所に座って過ごしている。退院後1人暮らしをする予定の自宅へ週1回の定期的な外泊を繰り返している。現在の患者は身長169cm、体重63kg。この2か月間で体重が5kg増加した。患者に体重が増えたことを注意しても「別にそんなことはないよ、大丈夫だよ。食べていないよ」と逃げてしまう。
患者の発言の解釈で適切なのはどれか。
1.否認
2.投影
3.同一化
4.昇華
―――以下解答―――
(解答)1
<解説>
1.(○)否認は不快な感情、不安・恐怖をもたらすことから眼を背けることである。
2.(×)投影とは、受け入れがたい欲求を、無意識に自分以外の人が持っているようにみなすこと。
3.(×)同一化とは、他者の様々な特性を取り入れ自分のものとすることによって、自己のあり方や自己のイメージを変化させること。
4.(×)昇華は性欲動や攻撃性などの本能的欲求を、社会的に好ましく価値ある芸術活動、学習、スポーツなどに向けること。