【母性】30歳の初産婦。昨日20時に正常分娩した。今朝の観察では、体温37.1℃、脈拍72/分、血圧118/76mmHg。乳房緊満感(-)。乳管開口左右4、5本。子宮底臍高、子宮は硬く触れ、血性悪露中等量、後陣痛がみられる。会陰裂傷の縫合部痛があるが発赤はない。「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と言う。産褥3日。分娩後排便が見られない。褥婦は「お腹が張った感じがするが授乳や子どもの世話が忙しくて、ゆっくりトイレに行けない」と言う。
対応で適切なのはどれか。
1.安静臥床を勧める。
2.母子同室を中止する。
3.腹部マッサージを勧める。
4.食事摂取量を減らすよう勧める。
―――以下解答―――
(解答)3
<解説>
1.(×)離床や産褥体操が排便を促すため、安静臥床は適切ではない。
2.(×)母乳育児を成功させるためには自律授乳が重要である。安易に母子同室を中止させ、自律授乳の機会を奪うのは適切ではない。
3.(○)腹部の緊張をとり、排便を誘発する腹部マッサージが適切である。
4.(×)乳汁の分泌や、産後の体力の回復のためには十分な栄養摂取が必要である。便秘予防には、食物繊維の摂取を勧めるのが適切であり、食事を減らすのは望ましくない。