【小児】Aくん(12歳、男子)は、5歳で気管支喘息と診断され、抗アレルギー薬の服用と副腎皮質ステロイドの吸入をしている。アレルゲンはハウスダストである。Aくんは小学校3年生までは、年に数回の中発作を起こし入院治療をしていた。その後は、月に1回の外来受診で症状はコントロールされ、入院することはなかった。小学校6年生の冬に学校で中発作を起こし、学校に迎えに来た母親とともに救急外来を受診した。
救急外来受診時のAくんの状態で考えられるのはどれか。
1.呼気の延長はない。
2.坐位になることを好む。
3.日常会話は普通にできる。
4.安静時の呼吸困難感はない。
5.経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は90%である。
―――以下解答―――
(解答)3
<解説>
1.(×)喘息発作によって気管支が狭窄するので、呼気が延長する。
2.(○)中発作では呼吸困難を軽減させるため、児は自然に座位になる。
3.(×)中発作では日常会話は困難である。
4.(×)安静時も呼吸困難感がある。
5.(×)肺での酸素の取り込みが低下し、経皮的動脈血酸素飽和度は低下していると考えられるが、その値が90%かどうかは測定してみなければわからない。