【在宅】Aさん、70歳女性。72歳の夫と2人暮らしである。脳梗塞の既往と神経痛のため上肢の動きに制限がある。伝い歩きが可能である。数日微熱が続き、肺炎と診断されたため入院したが抗菌薬の治療で軽快し退院した。食事は夫の介助で摂取し、時々むせがみられる。排泄も夫の介助でトイレに行っている。 夫は「妻には世話になったし恩返しのつもりです」と、家事と介護の手を休めない。近県に住む娘の手伝いや訪問看護師のヘルパー導入の提案をかたくなに断り続けている。話をしていても居眠りをすることがある。
夫に最も気づきを促す必要があるのはどれか。
1.社会的孤立
2.介護量の不足
3.家族内の不和
4.夫自身の疲労
―――以下解答―――
(解答)4
<解説>
介護者である夫はAさんに恩返しのつもりで自分1人で介護している。その気持ちを受け止めたうえで、「話し中にも居眠りをしてしまう」夫自身の疲労状態や、このまま介護を継続した結果起こりうる健康障害について気づいてもらうことが必要である。