今回は入居者の家族についてお話します。
多くの家族は後ろめたさを感じている
老人施設の入居のきっかけは、「ああ家に居るのしんどい。他人のお世話になりたい」と自ら施設に入居するケースはごく稀で「ああ一緒に居るのしんどい。面倒みるのは限界だ」と思った家族が入居を決める場合がほとんどだ。
家族は、施設に預けるとき「老人施設に居るっていうより、入院しているっていうほうが、体裁いいんですけど、病院にはもう居られなくてここに来ました」という家族もいる。
入居する理由を本人に説明することもできず、入居中は後ろめたさからなのか、足が遠のく。お正月に自宅に帰る人もほとんどいない。それなのに、本人が亡くなった後、「ちゃんと関われたのか」と思い悩む人も少なくない。