高齢者の体温調節について正しいのはどれか?
1.高齢者では、上皮細胞の萎縮や脱落、皮脂腺、汗腺の働きが低下しているが、体温調節には関係ない。
2.高齢者の発熱の原因として脱水症の可能性は考えられない。
3.高齢の女性では、膀胱炎から上行した腎盂腎炎で高熱を発することがある。
4.高齢者では平熱が低下するので、発熱に対する注意は重要ではない。
―――以下解答―――
(解答) 3
<解説>
1.× 皮膚の機能には、体温調節、細菌・異物の侵入予防、身体の保護作用があり、高齢者ではこれらの機能が低下し、体温調節は難しいと考えられる。
2.× 高齢者の発熱の原因には、感染性のものと、非感染性のものがあり、後者では特に脱水症が挙げられる。
3.○ 女性は、身体の構造上尿道の長さが短いため感染症にかかりやすい。更に高齢者の場合、腎機能の低下、膀胱容量の低下、排泄機構に関連する筋肉の筋力低下がみられ膀胱炎から腎盂腎炎を引き起こし、高熱を発しやすい。
4.× 高齢者では、発熱自体が体力の消耗を招き、全身の活動性に影響を及ぼす。