精神保健福祉法に基づいた処遇の基準について正しいのはどれか?
1.隔離は患者の行動を反省させる意味もある。
2.隔離は看護師の判断でも行うことができる。
3.隔離の対象患者としては、急性精神運動興奮時で、隔離以外に方法がない場合などが当てはまる。
4.隔離を行うに当たっては、患者の拒絶を防ぐために理由は知らせない方が良い。
―――以下解答―――
(解答) 3
<解説>
1.× 隔離は患者の病状からみて本人、または周囲の者に危険が及ぶ可能性が著しく高く、隔離以外の方法ではその危険を回避することが著しく困難であると判断される場合に行われる。病状からみてその医療、または保護を図る上でやむを得ずなされるものであって、制裁や懲罰あるいは見せしめのために行われることはあってはならない。
2.× 隔離の要否については精神保健指定医の指示によって行われなければならない。看護師の判断は違法である。
3.○ 対象となる患者については、他の患者との関係を著しく損なうなど、その言動が患者の予後に著しく悪く影響すると考えられる場合、自殺企図や自傷行為が切迫している場合、急性精神運動興奮などのために一般の病室では医療または保護を図ることが著しく困難な場合、身体的合併症によって必要な場合と定められている。
4.× 隔離を行う際は、隔離を行っている部屋に他患を入れないこと、施行時は患者に理由を知らせるように努めること、日時などの診療録への記載、定期的な会話や観察など注意深い観察と適切な医療保護の確保、部屋の衛生の確保、少なくとも毎日1回の医師の診察が必要、と定められている。