2024年11月4日からスタートした1日3問国試ドリルは、月~金で1日3問ずつ配信しています。
このページでは、1日3問国試ドリルで配信した問題のうち、「看護の統合と実践」に該当する問題と解答・解説を掲載します。振り返りにぜひ活用してください。【※毎週更新予定】
第1問:大規模災害発生後2か月が経過し、応急仮設住宅で生活を始めた被災地の住民に出現する可能性が高い健康問題はどれか。
- 慢性疾患の悪化
- 消化器感染症の発症
- 深部静脈血栓症の発症
- 急性ストレス障害の発症
解答・解説
1.(〇)服薬中断、生活環境が変わることによるストレスなどによる慢性疾患の悪化が起こりやすい。
2.(×) 消化器感染症は、トイレなどを共有する避難所生活で発生しやすい。
3.(×) 深部静脈血栓症は、狭い車内やテント内での避難生活で発生しやすい。
4.(×) 急性ストレス障害は、圧倒的な外傷的出来事を目撃または経験して4週間以内に生じる短時間のストレス障害である。
第110回(2021年)
第2問:A君(4歳、男児)は地震による災害のため体育館に両親と避難し、2週間後仮設住宅に移動した。その後1か月経過したころ、A君はわざと机や椅子をガタガタ揺らしながら「地震だ、逃げろ」などと騒いで遊んでいた。母親は仮設住に巡回に来ていた看護師に「Aの遊びにどのように対応したらよいでしょうか」と相談した。看護師の母親への説明で適切なのはどれか。
- 「すぐに児童精神科の医師の診察を受けましょう」
- 「危険な遊びにエスカレートしないよう、やめさせましょう」
- 「避難できたから安心だね、と声をかけながら見守りましょう」
- 「A君に家の手伝いをしてもらい何か役割を担ってもらいましょう」
解答・解説
1.(×)地震ごっこや津波ごっこなどの災害ごっこは、体験を受け入れている過程であり、医師の診察は適切とはいえない。
2.(×)危険が伴う場合は落ち着いて止める必要があるが、エスカレートする可能性を理由にやめさせるのは不適切である。
3.(〇) 子どもに安心感を与える声かけと見守りをするよう説明をすることは適切である。
4.(×)お手伝いなどの役割を担ってもらうこともひとつの方法だが、「Aの遊びにどのように対応したらよいか」という母親の質問への返答としては不適切である。
第113回(2024年)
第3問:災害発生時に行うSTART法によるトリアージで最初に判定を行う項目はどれか。
- 意識
- 呼吸
- 循環
- 歩行
解答・解説
1.(×)START法は一次トリアージの方法で、歩行→自発呼吸→呼吸回数→橈骨動脈触知→簡単な指示、の順に判定を行う。
2.(×)
3.(×)
4. (〇)
第111回(2022年)
第4問:医療法に基づき医療機関が医療の安全を確保する目的で行うのはどれか。
- 医療安全支援センターを設置する。
- 医療安全管理者養成研修を実施する。
- 医療の安全を確保するための指針を策定する。
- 医療安全管理のために必要な研修を2年に1回実施する。
解答・解説
1.(×)医療安全支援センターは、都道府県、保健所を設置する市及び特別区が設置する。
2.(×)医療安全管理者養成研修は、厚生労働省の「医療安全管理者の業務指針および養成のための研修プログラム作成指針」に則り、全日本病院協会や日本看護協会などが実施する。
3.(〇) 医療機関の管理者は、医療の安全を確保するための指針の策定、従業者に対する研修の実施その他の当該病院等における医療の安全を確保するための措置を講じなければならない。
4.(×)医療機関は、1年に2回程度、医療安全管理のための研修を定期的に実施する。
第112回(2023年)
第5問:看護師の特定行為で正しいのはどれか。
- 診療の補助である。
- 医師法に基づいている。
- 手順書は看護師が作成する。
- 特定行為を指示する者に歯科医師は含まれない。
解答・解説
1.(〇)特例行為は診療の補助のうち、定められた38行為をいう。
2.(×) 保健師助産師看護師法に基づく。
3.(×) 手順書は医師・歯科医師が作成する。
4.(×) 特定行為を指示する者には、歯科医師も含まれる。
第109回(2020年)