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勤務先の病棟には経管栄養の患者様が35名ほどいます。内服薬をカテーテルチップから、注入しています。
朝から注入薬の準備の際、一つ一つ患者様の名前の書いたコップ(紙コップ程度のサイズ)に開封し入れていき、お白湯で溶解し、名前の書いたカテーテルチップに吸っていきます。
この時に、一つのコップに二人の患者様の薬を入れてしまう。コップの名前とカテーテルチップの名前を見間違え、吸ってしまう。コップがひっくり返り、中に入っていた薬が吸えなくなり、破損になる。といったアクシデントが起きています。
いろいろ試行錯誤しますが、数ヶ月に一度アクシデントが起きます。みなさんのところは、注入薬の準備は、どのようにしていますか?参考にしたいので意見下さい。
注入薬の作り方
■カテーテルチップ使用・まとめて準備する場合
一、1患者1トレーで、カテーテルチップとトレー(カゴ)に名前シールを貼ったものを準備する。
二、カテーテルチップの内筒を抜き、先端のキャップを装着する。
三、指示書と患者名、内服薬を確認し、同じトレー(カゴ)に準備する。
四、二のカテーテルチップの中に内服薬を入れる。
五、中の内服薬が、先端からこぼれないように、先端のキャップを外し、内筒をセットする。
六、蛇口から湯を全開ぎみにだし、五のカテーテルチップで湯を吸う。
七、カテーテルチップの先端にキャップを装着し、振って内服薬を溶かす。
ひとりの薬を直接カテーテルチップ外筒に入れてから、カテーテルチップの内筒をはめる。患者の薬を直接カテーテルチップにいれる。というかんじで全員の薬を入れてから、白湯をカテーテルチップで吸っていきます。
内服はカテーテルチップに入れ薬袋をカテーテルチップにゴムで留めます。そうすることでカテーテルチップと内服の患者さんが間違っていないことが確認できます。
薬を入れるシリンジと白湯用のシリンジと用意し、11時頃になると準備しておいた薬を白湯でとかしていきます。薬をシリンジにいれてから白湯を吸い上げます。シリンジ内で薬をとかします。
■カテーテルチップ使用・ベッドサイドで溶解する場合
ベッドサイドに一人分づつ薬、白湯、栄養をセットで持って行ってます。薬は大きめのカテーテルチップに白湯+内服薬を入れてバーテンダーの様にカシャカシャと溶かして注入しています。
テーブルなどの広いところに一人分ずつ纏めて薬袋を置き、個人用カテーテルチップの外筒も合わせて配置し、外筒へ薬を入れ、内筒で蓋をします。そして、注入直前に水を吸って溶かし、注入をしています。
各個人の名前をビニールテープに書いて、カテーテルチップに貼ったものを三色用意してあり、朝・昼・夕で色分け使用しています。
薬は受け持ちが準備。溶解は直前です。1患者1トレイでベッドサイドにカテーテルチップと薬を持っていって散薬もしくは粉砕薬とOD錠だものすぐ溶けます。投薬も受け持ち以外しません。
■ボトルを使用する場合
カテーテルチップは使用せず、薬ボトルという商品を使用しています。コスト削減のために採用されて、使用毎に消毒をしています。薬は、分ぽうされてるので、薬をボトルに入れ、その分包された空袋に名前が書いてあるのでそれをボトルにテープで貼り付けています。
ボトルは1人につき、一本毎週出します。使用後は、ミル◯ンで、消毒してます。ボトルを並べて、薬包を並べて、ダブルチェックしてから、直前に溶かします。溶けにくい薬剤がある患者さんの分から行います。
簡易懸濁法がメジャーになってからは、直前にベッドサイドで、氏名・与薬時間・薬剤名を処方箋と声出し確認で照合してから、懸濁ボトルや水剤ボトルで溶解・与薬しています。
■ボトルを選ぶ理由は?
それだけの人数が居れば、簡易懸濁ボトルを使用した方が、コストも減るし、手間も減るし、こぼさないし、良いかと思います。
カテチップは消毒を繰り返すうちにゴムの滑りがわるくなり、一週間くらいで交換をしていたのですが、注入ボトルの方が、消毒したあとの耐久性優れていて1ヶ月以上は使用でき長持ちしますし、かなりのコストダウンにもなりましたよ。
懸濁ボトルを使用するようになってからミスが劇的に減りました。またカテーテルチップも使用しなくても注入できるので、手間もなくなりました。
慣れれば楽ですよ。人数的には一人当たり20人弱受け持ち居ますが始業開始してから準備だけして、昼食前に溶解するって手順で時間的には行けてます。
関連トピック:「
注入薬の間違いない作り方
」
イラスト・なしま