• 公開日: 2017/3/3
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】日本一若い!? 訪問看護師の挑戦

第54回 iPadを持って現場へ行こう!

医療施設で進んでいる電子カルテ化。在宅医療の分野にもその流れが徐々にやってきている。ケアプロでは、7月初旬から看護師全員がタブレット端末の「iPad」を携えて現場に向かうことにした。


在宅医療の現場に新システムを!

街中や車中でスマホやタブレットを使っている人がどんどん増えている。携帯型端末があれば、あらゆる情報をその場で入手できるし、発信できる。こんな便利なものこそ在宅医療の現場で活用されるべきだと、常々考えていた。

これまで日々の看護記録は、利用者宅で5~10分ほどの時間をいただき、いわゆるカルテに書き込んでいた。それをステーションに持ち帰り、パソコンで打ち直して入力。その情報をスタッフ全員で共有していたのである。

サービス算定もステーションのパソコンで入力しなければならない。利用者宅とステーションを日に何度も往復する時間はじつにもったいないと痛感していた。

今年6月にオランダの訪問看護ステーション「Buurtzorg」の現場を視察してみると、スタッフすべてがiPadを携行している。スケジュールの管理も申し送りもサービス算定もiPadに入力して送信するだけ。

しかも、それでいて全スタッフ間での情報共有は確実だし、より良いサービスのためにミーティングが自然発生的に開かれている。まさに時間を有効に使っているのだ。

なんといってもiPadを使いこなして颯爽と飛び回る訪問看護師って、今の時代に合っていて、カッコいい! と感じた。

全スタッフにiPadを配布

若いスタッフを増やしたいケアプロにとって、若者に魅力的に感じてもらえるツール選びも重要なポイントだ。iPadを使ったタブレット型訪問看護運営システム導入へ、最近発表されたシステムを採用し、一気に突き進むことにした。

オランダの訪問看護ステーション「Buurtzorg」で使用しているシステムは自前で開発したもの。使い勝手がよいのは当然だが、いかんせん莫大な開発費用がかかる。我々は既存のシステムを活用し、システム開発会社とともに随時改良していけばいいと考えた。

こうしてパート看護師も含め、全スタッフにiPadを配布した。使い方についての研修は3時間ほど。さすが若いスタッフの多いケアプロ。あっという間に使いこなして、毎日iPadを携えて利用者宅へ向かっている。

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