何となく体調が悪いのはストレス症状かもしれません。いつの間にか溜まってしまったストレスを軽減させる施術をいくつか紹介しましょう。今回は、睡眠やホルモンバランスの改善を目指します。
テクニック1 親指全体をほぐす
親指が硬くても、ぶよぶよでも、まずはこの施術から開始しましょう。首から上の循環を正常な状態に戻すために、親指全体をほぐし、弾力性のある親指にしていきます。
初めに、指腹側を指の付け根から上に向かって、ほおずきを柔らかくするように揉み上げます。さらに、指の真横にあたる側面部分もほぐします。指に対し、5本のラインを描くように行うのがコツです。
テクニック2 側面をほぐす
親指の外側の側部は、本能を司り、睡眠や食欲などに関与する視床下部の反射区です。この部位は角質化しやすく、特にストレスを感じている人には角質が、うつ状態で過食や過剰睡眠などの症状がある人では出っ張っていたり、硬くなっていたりします。
ここを横からギュッと押した後に、人差し指の関節を使って、内部の骨と肉を遊離させるような感覚で揉みほぐしていきます。
内側の側部は松果体の反射区です。ここも外側と同じように揉みほぐします。
テクニック3 下垂体の反射点を押す
親指の指紋の中心は下垂体の反射点で、ホルモンのバランスと大いに関連があります。ここを人差し指の関節やボールペンなどでグッと力を入れて押してみます。はっきりと痛みを感じるようであればホルモンバランスは正常と考えられますが、鈍い痛みしか感じない、あるいは痛みを感じない場合は、下垂体の機能が低下し、さまざまなホルモンバランスが崩れていると思われます。
その中には抗ストレスホルモンも含まれているので、ストレス耐性を高めるためにも、この部位をしっかりと揉みほぐし、ホルモンバランスを正常に戻す必要があります。
コツは毎日刺激を送ることです。「ホルモンバランスが改善される」とイメージしながら、1日10秒、軽い痛みを感じる程度に押してください。
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次回は、ストレスに対するリフレクソロジー(その3)を解説します。
(『ナース専科マガジン』2010年12月号より改変利用)