看護や臨床の世界で関心度が高まるメディカルハーブとアロマセラピー。医薬品には、古来より植物療法として用いられてきた成分を単離・合成したものが多くあります。現代においても自然に近い形で植物を取り入れていくことで、身体への負担の少ない緩やかな働きかけが期待されています。
医療の現場では、補完・代替療法として在宅医療、介護に。また病棟でも緩和ケアの場面などで活用されてきています。
本連載では、メンタル面も肉体的にもハードな仕事をもつナースのみなさんの体調管理に、また心身の不調に合ったハーブ・アロマのセルフケアの活用法についてご紹介します。
今回は、前回に引き続き実践編です。「足のむくみ」におすすめのハーブとアロマの種類、そして活用法をご紹介しましょう。
足のむくみにおすすめのハーブ
黒ブドウ葉(Vitis vinifera)
前回ご紹介した、足むくみ改善薬アンチスタックスの原料と同じブドウ葉のハーブ。ドイツやフランスでは、慢性静脈不全に対する治療薬としても使用されています(引用文献1参照)。
スギナ(Equisetum arvense)
ヨーロッパでは伝統的に、むくみの治療薬として使われてきました。17世紀にイギリスのハーバリスト、ニコラス・カルペッパーが排尿のトラブルにも用いたといいます。ケイ素やカリウムを含んでいます。(腎臓が弱い方には禁忌のハーブです)。
クミスクチン(Orthosiphon spicatus)
インドネシアやマレーシアでは、古くから腎臓によいお茶としてむくみ予防に活用されています。カリウムを豊富に含みます(心・腎臓疾患によるむくみには禁忌のハーブです)。
足のむくみのハーブ活用法
上記種類のハーブをハーブティとして飲みます。
ハーブの淹れ方は、第7回でご紹介しています。
次ページでは:「足のむくみにおすすめのアロマセラピー」をご紹介します。