コラム
  • 公開日: 2019/7/3

【連載】ナースの転職知恵袋

【看護師のリアル転職体験談 71】一般病院看護師から違う一般病院へ

1.人間関係に悩み転職

転職は初めてではありません。過去にも仕事が忙しいという理由で転職をしたことがありますし、育児を優先するために外来のパート看護師をしていたこともあります。今回、末の子が小学校にあがるのを機に看護師としてのキャリアを再度積むために一般病院に転職を果たしました。しかし、そこでの人間関係がとても悪く、我慢ができずに、再度転職をすることになりました。

これまで自分の希望とは違う職場に巡り合うことはありましたが、人間関係で悩んだことはありませんでした。看護師の職場は女性ばかりだから、人間関係が最悪と一般的には言われますが、今回、転職前の職場を経験するまでは、そんなことは大げさだと思っていたぐらいです。前回の職場で実際に女性の醜い争いを目にすると、看護師として働くことが怖くなるぐらいでした。

病棟の人間関係が悪い一番の原因はその病棟の師長と副師長です。2人は仲が悪いことで病院内でも有名なのですが、なぜその2人を同じ病棟に配属するような人事を決定したのか不思議でなりませんでした。顔を合わせると言い争い、罵り合っているような状況です。それでも患者さんのケアで論議をするならまだわかるのですが、言っていることは低俗で、相手の些細なミスを探しては、けなしている状況でした。病棟内も自然に師長派か副師長派かに分かれてしまいます。

病院に就職が決まった当初は、育児を優先するためにしばらくの間外来でパート看護師をしていたので、久しぶりに病棟でする仕事にワクワクしていました。新人ナースのように初日は半分不安と半分喜びであふれていたのを覚えています。

ところが、師長に会い、すぐに副師長の悪口を聞かされ、副師長に案内をしてもらっているときには師長のだらしなさを聞かされるという、初日から返答に困るような会話に巻き込まれました。それでも半年は我慢したのですが、やはり限界を感じて、転職先を探し始めました。転職回数が多いので、嫌がられることもありましたが、なんとか別の病院が雇ってくれることになったのです。

2.前の医院を退職してから、新しい医院に転職するまでの流れ

STEP1:退職する

転職回数が多いと面接時にいろいろと聞かれることがいやで、転職するのはできるだけ辛抱するつもりでいましたが、あまりにも職場の雰囲気が悪く、精神的に耐えられそうになかったので、結局すぐに辞めてしまいました。

STEP2:転職先を探す

インターネットも利用しましたし、新聞の折り込みも利用しましたが、最終的には転職エージェントに紹介してもらったところに決めました。

STEP3:見学と面接

前回は働いていたこともあり、忙しいことを理由に見学することを怠りました。その結果、判断を誤ってしまったということを踏まえ、今回はしっかり見学をして、できる限りの情報を事前にキャッチするように努力したつもりです。その後、面接を経て無事に再就職することができました。

3.転職してみて感じたこと

私はいくつかの職場を経験していますが、どの職場にもメリットがあれば、デメリットもあります。パーフェクトの職場など存在しないと思っています。給料は良いけど、仕事がしんどい。自宅に近いけど、キャリアアップにはつながりにくい。キャリアには好都合でも、家庭との両立が難しい。こんなふうに何か良い面があっても、悪い面もあるものだと思っています。だから、転職をするときには冷静にメリットとデメリットを見極めようと思いました。

もちろん、改善をしたいところがあるので、転職をするわけですから、その点についてはしっかり情報を集めることが大切です。しかし、全てにおいて自分の希望が叶う職場はない、ということを頭に入れておくことも大事だと思います。転職先に過剰な期待をすると、現実とのギャップでがっかりしてしまいます。そうならないためには、譲れない条件と、多少は妥協しても良い点を自分なりに明確にしておく必要があると思いました。

また、人間関係に悩んでいる人はためらわずに転職するべきだと思います。心の健康によくありません。運が悪かったと諦めて、すぐに次を探すほうが、長い目で見ると得をします。もし、転職先が見つかるか不安であるなら、転職エージェントを使って転職先を見つけることをおすすめします。時間を大幅に節約することができるので、仕事をしながらでも転職先を探すことが十分に可能だと思いますよ。

4.転職してみて「良かったこと・悪かったこと」まとめ

◎良かったこと(1):人間関係が良くなった

人間関係が最悪の職場からの転職でしたから、人間関係の良い職場で仕事をすることが一番の目的でした。まだ仕事を始めて間がないのですが、特に働きにくいと感じた人はいません。もちろん、気が合いそうな人、気が合わない人ということはあります。好き嫌いもありますが、それはどこの職場に行っても同じことです。仕事をするのに支障がなければ、問題ありません。

◎良かったこと(2):希望する病棟に配属された

前回の職場では希望の科に配属してもらえなかったのですが、今回の病院は希望を考慮してくれました。もともと整形外科での勤務が長かったので、整形外科が一番しっくりとくるので、仕事が覚えやすいです。

◎良かったこと(3):通勤時間が短い

転職エージェントから少し通勤時間が短くなる病院があると連絡をもらいました。転職エージェントはサイトにのせていない求人をもっていたり、情報をサイトに載せる前に、適任者に連絡をしてくれたりすることがあるので、登録していて損はありません。

◎良かったこと(4):残業が減った

前の病院は残業が多かったのですが、転職先では緊急入院がない限り残業になることはほとんどありません。時間通りに帰れることがほとんどなので、私生活との両立が可能です。

△悪かったこと(1):給料が減った

思ったよりも給料が少なかったです。看護師の経験年数をもとに基本給が計算されているのですが、パート看護師の期間は経験に含んでもらえませんでした。パートの期間が長かったので、とても損をした気分です。

△悪かったこと(2):休日が少ない

休みの日も減りました。家族で出かける時間を作るのが大変になっています。子供の学校行事やイベント時には休みをもらったりしないといけませんが、それも一苦労です。家族旅行や帰省のときにはどうなるんだろう?と少し心配です。

5.転職先には過度の期待をしないこと

勤務先が自宅の近くで、キャリアを積めて、給料も高くて、残業はなし。それでもって家庭と仕事の両立が可能で、休暇をとるのも難しくない。といったような夢の職場は存在しません。転職先に過剰の期待をせず、転職する目的を明確にしてから転職先を探すことは大事なことですが、妥協できる点についても考えておくことをすすめます。

ある程度の心構えをすることで、転職先に対して過剰に期待をすることがなくなり、比較的にスムーズに仕事に入れます。ただし、人間関係については仕事の基本です。看護師に限らず、何をするにもコミュニケーションをとることは仕事をする上で大事なことで、そのコミュニケーションがうまく取れない状況では、心身にかかるストレスが大きすぎます。もし、人間関係のトラブルに巻き込まれたら、どうにかしようと思わずに、その力を転職に向けた方が賢明だと思いました。

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