募集要項の福利厚生欄、特に注目したいのは?
福利厚生制度とは、「仕事をすることで得られる賃金やボーナス以外に、必要に応じてその職員と家族が外部から与えられる援助・サービスの仕組み」と定義されています。
健康保険や厚生年金保険、雇用保険などは、国や地方公共団体が法律に基づいて行う福利厚生。
一方、有給休暇や育児支援制度、住宅手当などは、その事業所が独自に提供する福利厚生です。
福利厚生の充実度によって、入職後、快適に働けるかどうかが大きく左右されると言えるでしょう。
ここでは、転職をする際、【募集要項の福利厚生欄で特にチェックしたい項目】について解説します。
休日数
月々に休める日数に注目する人が多いかもしれませんが、年間休日も併せて確認しましょう。
年間125~130日前後休みを取れる職場は、比較的休日数が多め。
一方、117日を下回る職場は、休みが少なく、比較的忙しい職場と言えるようです。
また、「休みが多い職場で働きたい!」という方は、有給休暇の消化率にも注目してみてください。
ただし、有給消化率が高い職場の中には、
- 「未消化の有給が多いと、希望していないにもかかわらずシフトに勝手に有給を入れられる」
という裏事情が潜んでいることもあるとか。
気になる方は、「希望休は取ることができますか?」などと面接で確認してみては。
子育て支援
休日・休暇
子育てしながら仕事を続けていくためには、職場の育児支援の充実度が大切です。
例えば、「子の看護休暇制度」がある職場なら、「朝、子供が急に発熱してしまった」という場合でも、休暇を取得しやすいようです。
また、今後出産の予定がある人は、育児休暇の取得可否についてもしっかり確認しましょう。
育児休暇は、労働基準法に基づいて、労働者が請求できる権利の一つ。
ただ、中小病院やクリニックなど、看護師の人数が少ない職場では、育休の取得が難しい場合も。
取得を希望する方は念のため、「育休取得実績あり」といった文言があるかを確認してみてください。
また、面接で育休について質問する際は、「長く働きたいと思っているのですが、育児休暇を取得された方は実際にいらっしゃいますか?」など、意欲をアピールしながら質問するといいでしょう。
託児所
民間の保育園と比べて安価なことが多い院内託児所は、院内ならではの融通の効きやすさも魅力です。
託児所付きの職場を希望する方は、有無だけでなく、空き状況や利用実績も要チェック。
託児所はなくても、保育園代を手当として支給してくれる職場もあります。
のびのび遊べる外部の広い保育園に通わせたい方にとっては嬉しい制度ですね。
住宅手当・寮
一人暮らしの方や、住宅ローンの返済がある方には特に嬉しい、住宅手当。
ただ、募集要項には「住宅手当あり」などの記載はあっても、具体的な金額は明確にされていないことも。
「職場から●km以内に住んでいる」「世帯主であること」等、支給に条件がある場合も多いです。
住宅手当の支給がない病院でも、その分他の手当や基本給など、それ以外の金額が比較的高く、結果として住宅手当分を補っている職場もあります。
住宅手当の有無や金額にこだわりすぎず、手取り額から家賃を引いた残りで生活できるかを、まず計算してみましょう。
また、住宅手当だけでなく、単身寮や家族寮の有無に注目するのも良いでしょう。
シングルマザー等、事情がある場合、家族寮に優先的に入居できる病院もあるようです。
住居費は、支出の中で占める額が大きいので、何かしらの補助があるに越したことはありませんね。
ぜひ、根気良く探してみましょう。