• 公開日: 2014/1/27
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

2010年度(第99回)看護師国家試験 過去問題 午前100

【成人】60歳の男性。会社役員。10年前にC型肝炎と診断され通院治療を続けている。1ヶ月前の定期受診で肝細胞癌を指摘されTAE〈肝動脈塞線療法〉を受けることとなった。TAEの説明で適切なのはどれか。2つ選べ。

1.腹部を穿刺して行う。

2.治療後5~6時間穿刺部を圧迫する。

3.治療後1日は絶食である。

4.治療後に発熱することがある。

5.治療ではエタノールを使用する。















―――以下解答―――

(解答) 2.4 

<解説>

1.(×)TAEは、主に大腿動脈を通して動脈内に塞栓物質を注入し、一定期間流れを止めて出血を止めたり病変部を治癒させたりする方法であるため、穿刺部は腹部ではない。

2.(○)動脈を穿刺するため、止血を確実に行う必要がある。穿刺した側の下肢は特に屈曲させないように砂嚢などで固定することもある。

3.(×)特に食事制限はなく、治療後問題なければ夕食より可能である。

4.(○)造影剤など薬剤に対する反応熱として、発熱する場合があるので観察は必要である。

5.(×)エタノールは蛋白凝固作用を持ち、最大3cm以下の腫瘍に限局的に行う局所療法で、TAEと併用する場合もあるが、TAE単独の場合には使用しない。麻酔薬、塞栓用薬、鎮痛剤を使用する。

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