【成人】36歳の男性。妻と2歳の娘との3人暮らし。急性骨髄性白血病の診断で、中心静脈カテーテルが挿入され、寛解導入療法が開始された。妻は入院時に「娘が自分のそばを離れたがらず、夫の付き添いができない」と話した。化学療法開始後10日。白血球500/μl、血小板30,000/μl。悪心が続き食事摂取がほとんどできず、高カロリー輸液が開始された。妻は「病気に負けてしまう」と涙ぐみ、患者は「妻は子どものことで大変なので、私は早く退院できるようにしないと」と食事摂取に意欲を示している。
この時期の食事の選択で適切なのはどれか。
1.妻、子どもと一緒に病院のレストランでの食事
2.栄養補助飲料を凍らせたシャーべット
3.冷やしたイチゴ
4.経管栄養
―――以下解答―――
(解答)2
<解説>
1.(×)白血球、血小板低下で易感染状態であり、レストランという外的環境は感染する機会を増やすことになり、しかも悪心が続いていること、家族と一緒に食事は食欲をそそられるが悪心が続いてるため不適切である。
2.(○)悪心が続いていることから、口当たりがよく、栄養価の高いシャーベットは効果的である。
3.(×)冷たくて口当たりが良いが生ものなので、抵抗力が落ちている状況では不適切である。
4.(×)患者が経口的な食事に対する意欲をもっているのに経管的な栄養剤投与を安易に行うべきではない。また、胃腸管への効果も考えると経口摂取が優先である。