• 公開日: 2019/12/30

初めての夜勤!新人看護師が知っておくべき9つのこと

いよいよ夜勤。一つステップアップしたということは、看護師としての自信に繋がりますね。でも、不安な気持ちのほうが大きいのではないでしょうか。先輩ナースとして、不安だったこと、経験を積んでわかったことをお話しします。

 

初めての夜勤。こんなことが不安

皆さんが考えるであろう、夜勤の不安なことを4つ挙げてみました。これらは、先輩が乗り越えてきたものであり、今も抱えているものです。

急変があったらどうしよう

一番の不安は、患者の急変ではないでしょうか。日勤であれば先輩ナースが他にもいるので頼れます。しかし、夜勤となればナースは2~3人。日勤も不安なのに、急変時に自分は的確に判断して動けるのだろうか…と思ってしまいます。

受け持ち患者の数が増える

日勤では、看護師ひとりにつき最大7人くらいの患者を受け持っています。しかし夜勤では、病棟の患者を看護師2~3人で受け持ちます。日勤より多い人数の患者を受け持たなければならないため、強いプレッシャーを感じてしまいます。

時間内に仕事が終わるか

受け持ち患者数が増えることも不安ですが、時間内に仕事を終えられるのかも不安になりますよね。受け持ち患者の数が増えたことによって、カルテ入力の件数も倍に。そして日勤とは違い、夕食前から就寝まで、起床から朝食後までの3~4時間の間に業務が詰め込まれています。時間内に業務がこなせるだろうか…と、不安は募るばかりです。

怖い先輩との夜勤がつらい

いつもわたしにばかり注意する先輩、怖い言い方しかされない先輩。あげるとキリがないくらい、先輩に対していろんな思いを感じているでしょう。日勤であれば他の先輩ナースや同期もいるので安心ですが、2~3人で業務を行う夜勤はいつも以上に緊張してしまいます。

 

夜勤に向けて何をしたらいい?

では、夜勤に向けて「これさえできれば大丈夫」という項目を5つお話しします。

日勤で行ってきた技術は一人でできるように

バイタルサイン測定、点滴管理、与薬、おむつ交換や移乗など、日勤で行ってきた業務は、一人で行えるように経験を積んでおきましょう。そして、実際に夜勤で行って不安を感じた技術については、次の日勤で再確認します。そのようにして、技術を確実なものにしていきましょう。

急変に備えて再確認する

一番の不安は、患者の急変ですが、そう毎日急変が起きる訳ではありません。もう少しリラックスして夜勤に臨んでほしいところですが、再確認しておくと心強い項目をお伝えします。

  1. 救急カートの位置、救急カート内の物品の位置を把握する
  2. AEDや人工呼吸器の位置や使い方を知る
  3. 緊急時の動きを知る(ドクターコールなど)
  4. 病棟内の物品配置を再確認

これらを把握していると、いざというとき行動に移しやすくなります。また病棟内の状況を把握できていると、発熱時の処置や点滴内容変更など、突発的な業務もスムーズに対応できますよ。

業務に優先順位をつけよう

受け持つ患者の数も増え、業務を行う時間も短いため余裕がありません。業務に優先順位をつけ、無駄な動きが少なくなるよう意識しましょう。

ワークシートにマーカーでチェックを入れることも一つの方法です。色によって優先順位がわかるよう区別し、視覚に訴えかけるようにしましょう。ToDoリストのように書き出すこともひとつの方法ですが、ワークシート以外のものを持って業務を行うと、チェックすべき書類が増えることになります。ワークシートを有効活用しましょう。

そして、患者ひとりに時間をかけ過ぎないこと。患者とのコミュニケーションも大切ですが、夜勤には日勤と異なる業務があります。

  1. 十分な休息(睡眠)を取ってもらうために必要なケアを行う
  2. 翌日行われる検査や治療がスムーズに行えるように準備する

夜勤は、少ない看護師で病棟を動かしています。患者にとって最優先すべきことは何かを理解して動けるようになりましょう。心配しなくても、経験を積んでいくと夜勤でも患者とのコミュニケーションは取れるようになります。

また、チーム外の患者についても、特徴を掴んでおくと心強いですよ。認知症と診断されている患者や、転倒リスクが高い患者を知っておくだけでも、いざというとき対応できます。

報・連・相ができる

どの勤務でも重要なことではありますが、夜勤でも報告・連絡・相談はとても重要です。当然ですが、迷うこと、起こった出来事は必ず話しましょう。

「あの先輩、今日は機嫌が悪いから…」という場面もあると思います。ですが、患者に関わることとなれば、そんなことも言っていられませんので、「仕方がない」と割り切りましょう。患者に何かが起こってからでは遅いのです。

できれば一緒に仕事はしたくない…という先輩もいるでしょう。仕事の進め方や休憩時間の過ごし方など、先輩たちの特徴を掴んでおくこともひとつの方法ですよ。日頃から患者だけではなく、先輩ともコミュニケーションを取っておきましょう。

体調管理

あなた自身の体調が万全でなければ、夜勤はできません。日頃の体調管理は当然ですが、夜勤に向けてできることを挙げます。

  1. しっかり食事を摂る
  2. リラックスする時間をもつ
  3. 休息(仮眠)を取る

3交替勤務の場合、日勤・深夜という勤務もあると思います。そんなとき私は、「リラックスする時間をもつ」ということを大切にしていました。無理に仮眠を取ろうとすると、眠れないことにストレスを感じてしまいます。それなら、「疲れた身体を癒そう」と入浴するようにしました。ゆっくりする時間をとるだけでもが翌日の疲労感も違いますよ。

そして、しっかりと食事も摂りましょう。仮眠を取る方は、胃に負担をかけない、消化の良いものを摂ってから休んでくださいね。

 

経験を積んでも夜勤は不安なもの

夜勤に入れたということは、それだけのスキルを日勤で身につけることができたから。そうでなければ、たとえ先輩のシャドーイングであっても夜勤に入ることはできません。自信を持つことも大切です。

そして忘れないでほしいのは、「どれだけ経験を積んでいても、夜勤は不安だ」ということ。先輩も、同じような不安を抱えつつ業務をこなしています。まずは自分がすべきことを知り、次の夜勤に備えてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたのは

川下 さくら 看護師兼webライターのアラフォーナース。女性特有の悩みをはじめとした健康系、看護師の転職やメンタルヘルスなど、ナースとしての経験を生かした記事を執筆しています。旅行と猫が好き。

イラスト・k.nakano

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