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  • 公開日: 2019/10/25
  • 更新日: 2019/12/10

カンボジアにはジャパンハートの病院が建っている!|仲本りさのナース日記【カンボジア編①】

こんにちは、
仲本りさです。

いつもナース日記を見てくださってありがとうございます!

一年前に私はジャパンハート の短期ボランティアでミャンマーのワッチェ慈善病院に1週間行ってきました。この先も看護師を続けて行く上で、とても大事な学び・気づきに満ちた経験だったのですが、同時に“海外の現場で本当に役に立てるようになるには、短期では足りない“ということも強く感じました。

かと言って、海外に長期で行くとなると、
今働いている病院はどうなるの?
戻ってきた時に日本で働けるの?
お金はどうしよう?
結婚とか出産だってしたい気持ちもあるし…
家族や友達と離れることになるし…

そんな風に迷っていると、ジャパンハート人材育成の先輩にこう言われました。

自分らしい関わりってなんだろう?
現地に腰を据えるだけでなく、基本は日本の病院で働きながら、海外医療に貢献する道があるのかな?もう少し私にもできることを探したいな…

そんな気持ちで今年もまた、夏休みを利用して、カンボジアの短期医療ボランティアに行ってきました。

ということで今回も、現地での医療活動レポートを書かせていただきたいと思います!
どうぞよろしくお願いします。

 

DAY1:カンボジアにはジャパンハートの病院が建っている!

プノンペンの空港から車で約1時間…カンダール州に、ジャパンハートこども医療センターは建っていました。

ジャパンハートこども医療センターは、カンボジアの国立病院;ポンネルー病院に併設されていて、医療への信頼がないカンボジアで医療へのアクセスの底上げを図るため、ポンネルー病院で受診した結果、治療が難しい場合や入院が必要と判断された患者さんはジャパンハートの病院を受診できるようになっていました。

医療への信頼がない…というのは、ポルポト政権時代の名残りなのだそうです。

1975年~1979年の間、政治家ポル・ポトが共産主義政党「クメール・ルージュ」を率いてカンボジア全土に恐怖政治を敷き、最終的には学校の先生や医師などの知識人を中心に大量虐殺を行いました。このわずか4年間のポルポト政権時代に、推定150〜200万人のカンボジア人が飢餓・処刑・病気そして過労により命を落としたと言われています。中でもS21(トゥール・スレン)という政治犯収容所では、収容された2万人のうち生還できたのはわずか8名だったと言われています。

たった40年前に、カンボジアの知識人のほとんどが殺されてしまったこの出来事があるため、カンボジアには医療知識を持った人がほとんどいなくなってしまいました。 ポルポト政権時代に多くの教科書も燃やされてしまったため、自国語で医学を勉強することも困難な状況だそうです。現在は、病院自体はあるものの医療知識を持ったカンボジア人はほとんどおらず、民間で信じられている伝統療法で診療されていることも珍しくないのだとか。「病院に行ったら病気が悪くなる」と思っている方も多いと聞きました。病院を受診できない理由はお金がないからだけでなく、病院に行って病気が良くなるという認識がカンボジアの人々の間にないことも大きな要因となっているそうです。

さて、今回お世話になるジャパンハートこども医療センターは、「手術室」「成人病棟」「周産期医療」「こども病棟」などに分かれて活動しています。そこを、ジャパンハートの日本人スタッフとカンボジア人スタッフ、そして短期ボランティアスタッフで回しているという状況でした。

1日目は、カンボジアという国とジャパンハートこども医療センターのオリエンテーションを聞いて活動終了…

翌日から、各部署に回っての医療活動がスタートします!

 

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※特定非営利活動法人ジャパンハートのサイトに遷移します

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著者紹介

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仲本りさ(risa_rsrs)
看護や日常で感じたことをイラストにした投稿が人気の現役ナース兼イラストレーター。Instagramのフォロワー数は40,000人以上。(2018年10月現在) 2018年 「現役看護師イラストエッセイ 病院というヘンテコな場所が教えてくれたコト。」を出版。

仲本りさ×ナース専科インタビュー