まなび
  • 公開日: 2018/12/26
  • 更新日: 2019/7/16

呼気中一酸化窒素濃度とは?日本人の正常値はいくつ?

呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)(こきちゅういっさんかちっそのうど(えふいーえぬおー))とは

呼気に含まれる一酸化窒素(NO)の濃度のこと。 一酸化窒素(NO)の濃度を測定して気道の炎症状態を評価する。喘息の診断や治療に用いられる。 一酸化窒素の上昇は、気道に好酸球性の炎症があることを示す。炎症の程度により一酸化窒素が増減するため喘息治療が必要かどうかの判断や、また薬の効果も分かるため投与量の増減にも役立つ。

検査値

日本人の成人健康者での正常値は約15ppbで、正常の上限値は約37ppb。 喘息を診断する場合、22ppb以上ならば喘息の可能性が高く、37ppb以上であればほぼ確実に喘息と診断できる。

注意

一酸化窒素が高値を示さない喘息や、咳喘息の場合もある。 喘息症状がある患者さんで、正常値の場合は、喘息や咳喘息が否定できるかというと必ずしも否定できない。他の疾患の可能性も考えながらも喘息の治療をおこなう場合も多々あるから注意が必要だよ。 また、アレルギー性鼻炎のある方は高めになって喫煙者は低めになる傾向があるほか、ウイルス感染症や硝酸塩が豊富な食べ物の影響など、 様々な要因も一酸化窒素の値に影響している。

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