まなび
  • 公開日: 2018/12/19
  • 更新日: 2020/2/25

急性副腎不全(副腎クリーゼ)とは?発症の原因から治療方法まで

急性副腎不全(副腎クリーゼ)
読み方:きゅうせいふくじんふぜん(ふくじんくりーぜ)

急性副腎不全(副腎クリーゼ)とは

糖質コルチコイド(GC)の急激な欠乏によって致死的な循環障害を来たす。放置すれば致命的になる。

原因

慢性副腎皮質機能低下症の患者のケガや手術、発熱などで糖質コルチコイド(GC)が不足する場合。

下垂体の障害による副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌低下や副腎への感染、出血や血管閉塞なども原因となる。

副腎皮質ステロイド薬を大量かつ長期に内服していた患者が、内服を突然中止した場合にも生じる。

症状

全身の倦怠感、食欲不振、疲労感、脱力感などが最初にみられ、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などの腹部の症状や発熱が次に現れる。

その後、急速に脱水症状、血圧低下、意識障害、呼吸困難など重い症状へと進むため、適切な対処がなければ致命的となる。

検査・診断

血液検査
  • ナトリウム濃度の低下
  • カリウム濃度の上昇
  • 白血球、好酸球の増加
  • 低血糖も時々みられる

ホルモン検査
  • 多くの場合、コルチゾールの低下
  • 副腎に原因がある場合はACTHが増える
  • 下垂体に原因がある場合はACTHが減る

治療

  • ・低血糖の治療及び水、ナトリウムの補充
  • ・糖質ステロイド投与
  • ・副腎不全の原因疾患の検索と治療

いずれにしても早期発見が重要。

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