• 公開日: 2016/9/28
  • 更新日: 2018/12/13

カーテンの隙間から、患者さんがみていたこと

テーマ:患者さんやその家族の「忘れられない一言」

”傾聴”してますか?

kaigo  colum

「いつもすぐ行っちゃうでしょ?」

ある日の夜勤中、90代の男性患者さんに話しかけられました。
いつもニコニコ、可愛らしいおじいちゃんです。
「あんたたちといっぱい話したいけど、忙しいからいつもすぐ行っちゃうでしょ?」

10分ほどの「傾聴」

ドキっとしました。
声かけはみんな頻繁にしてたけど、本当は誰かにゆっくり話を聞いて欲しかったんだ…と。
ラウンドの途中でしたが、時間にも余裕があったので隣に座りじっくり話を聞きました。
カーテンの隙間から看護婦さん来るかなぁ?といつも見ていること
お迎えが来る夢をみてゆっくり眠れないこと
本当は泣きたいと思う時があること
10分ほど話し部屋をでると、私に用事があり廊下で待っていたという他の患者さんに、話しかけられました。
「ずっと見てたけど、あんた優しい人だねぇ。手握ってずっと話聞いてあげて。年寄りは話聞いてもらえると嬉しいもんだよ」と。

業務とコミュニケーション

何気ない行動を褒められて驚きましたが、自分の行動を認めてくれる人がいてくれたことが、単純に「嬉しいな」と感じました。
また、患者さんとのコミュニケーションは大切にしているつもりですが、日々業務に追われ、本当の意味で傾聴したのは久しぶりだったなぁと気づかされるきっかけになりました。

●執筆●okmi さん

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