• 公開日: 2016/8/24
  • 更新日: 2018/12/13

看護師として、人の死に向き合っていたはずなのに…

テーマ:「看護師なんかもう辞めてやる!」と、そこからの復帰

早すぎる死を乗り越えて

baby smile

乳児だった甥っ子の死

私は4年前、生後9ヶ月になる甥っ子を乳幼児突然死症候群で亡くしました。
とっても愛想のいい子で、ぐずることもほとんど無く、いつもニコニコしてるかわいい子でした。
救急で運ばれたと連絡を受けて病院に着いた時には、間に合いませんでした。
私が勤めていた病院は療養型であり、慢性期で寝たきり、超高齢者の患者さんがほとんどだったので、亡くなっても、天寿をまっとうし家族も充分受け入れた上で退院していくという環境で仕事をしていました。
なので、前触れもない急な発症、まだまだこれからの人生があった赤ちゃんとの突然の別れ、まさかこれを自分が医療者の立場では無く、身内の立場で味わう事になるとは全く考えていませんでした。
辛くて苦しくて、到底患者さんと向き合える状態ではありませんでした。
人の死が怖くなりその時に「辞めたい」と本気で考えました。

甥っ子の分も

しかし、身内同士や友達など自分の周りの支えがあって、亡くなった甥っ子の分も精一杯生きようと前を向く事ができ、また患者さんと向き合えるようになりました。
甥っ子が亡くなってもうすぐ4年。成長していれば5歳になる年なんだなぁと同じくらいの男の子を見たら思わざるを得ません。
この経験もあり、このままではいけないと考え進学して正看護師を目指します。
身内としての経験した沢山の想いは、自分の看護者としての人生で必ず活かせる時があると信じています。
そして、国家試験に合格できたら、甥っ子に報告しに行きたいと思います。

●執筆●はなこ さん
准看護師3年経験→高看在学中
このエッセイは 「ナースエッセイ」 にご応募いただいたものです。
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