• 公開日: 2015/12/23
  • 更新日: 2018/12/14

看護師の私が、「患者の家族」になったら…

テーマ:人生の転機

元婚約者の発症

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婚約者が糖尿病を発症

私の看護師としての人生の転機。
それは、当時同棲していた元婚約者が2型糖尿病を発症したことでした。

「嫁」として一方的に攻められ…

元婚約者は研修医で、両親共に医者でした。
国家試験が終わったころあたりから体調不良を訴え、一人で病院に行くことも困難になってしまったために、私が勤めていた病院にタクシーで行き、彼は外来受診、私はそのまま仕事へ行きました。
診察の結果、BSが300を超えており緊急入院。私が勤めていた病棟へ入院となりました。
医師である彼の両親からは「なんで看護師のあなたがいるのに糖尿病になったの?」「食事とか息子の体調についてなぜ気を配れないのか」など一方的に攻められ、彼の妹(同い年の家事手伝い)からは「家事もできないなんて信じられない」と言われました。
当時、私はまだ看護師二年目。毎朝早く出勤し、帰りは夜10時過ぎ。連続勤務も多く、とても家のことまで手が回りませんでした。
そんな状態で、「嫁」としての役割を求められていることに対して精神的につらくなり、退院後しばらくしてお別れとなりました。

経験してわかった「患者の家族の苦労」

一連のごたごたで疲れ切ってしまい、心療内科でお世話になった時期もありました。
休職期間を経て、気が付いたのが「自分の身近な人が病気になると、家族はここまでつらく、大変なんだ」ということです。そして、「自分のこの経験を、今後の看護に生かしたい」と思うようになりました。これが、私が糖尿病看護に目覚めたきっかけです。
無事に復職した後、糖尿病について本格的に勉強し、糖尿病療養指導士の資格を取得。
現在は家庭の事情で一時的に臨床からは離れていますが、ゆくゆくは仕事に復帰し、糖尿病認定看護師の資格も取得したいと考えています。

どんなに辛かった出来事も

元婚約者が発症した時は本当につらかったですが、今は自分の人生の転機だった、と前向きに考えることができています。
そういった意味では、「人生つらいことも、いつかは糧になるんだな」と感じています。

●執筆●レンモコ さん

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