エッセイ

ナースのちょっとイイ話

新人だからこそできた「お正月の特別待遇」

2015/5/23

テーマ:新人時代の思い出

お正月気分を・・・。

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新人同士での年越し夜勤

私が入った病棟は、大晦日は新人が夜勤をすると言う習わしがありました。
その病院ではせめてお正月くらい家で過ごさせたいとの思いから、少しでも状態が安定していれば短期間でも一時帰宅をさせていました。
ですから考えようによっては患者さんが少ないので仕事自体は楽なのですが、残された患者さんの気持ちを考えると何か出来る事は無いかと思ってしまいました。
当たり前なのですが、あの頃は食事でちょっと御節風のものが出るくらいで、正月と言っても他は何ら変わらないのが普通でした。

お正月気分を少しでも味わってもらうために

その時の夜勤相手は同じ新卒で同級生のTさん。2人であれやこれやと考え、これならバレても怒られるほどではなく、業務にも支障は無いだろうと言う所に落ち着きました。
うちの病棟は検温のお知らせの時、マイクの側のチャイムを鳴らしてから放送するのですが、元旦の朝はチャイムの代わりに曲を1分程流してから御知らせしたのです。
曲は宮城道雄の春の海。内容も普段の業務用ではなく「あけまして・・・。」と新春の祝詞風に話し、病室では体温が35~36度台なら大吉、37度台の時は中吉と少しおふざけ混じりの検温を行ないました。
6人部屋に1人しか残っていない部屋ではいつもより長めにお話ししたり・・・。とにかく少しでも普通にお正月気分を味わってほしかったんです。

「患者さんの笑顔が見たい」

単なる自己満足かもしれませんでしたが、患者さんの笑顔にいつも励まされて仕事をして来た私たちのちょっとした思いだったんですね。
今なら恩返しは仕事で返す、となる所でしょうが・・・。「患者さんの笑顔が見たい」ただそれだけで頑張っていた新人時代がとても懐かしくなりました。
もちろん急変や急患が来たらその時点で計画は中止でしたが、その後此の事は先輩や婦長にバレる事無く、同級生の間だけの語りぐさになっています。

●執筆●鏡餅 さん

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