学生は退院指導をもう一度考え直すことにし、患者さん中心の看護とは何かに気付き始めているようでした…看護師から募集した、忘れられないエピソードをお届けします。
※この作品はフィクションです。実際のエピソードもとに、個人が特定されないよう一部を脚色しています。
このエピソードを通して想ったこと
実習では、一生懸命考えて準備したことに対して指導を受けると、否定されたように感じて落ち込んでしまうこともあると思います。
自分なりに頑張ってきたからこそ、悔しいと感じたり、自信をなくしたりすることもあるでしょう。
これまでの実習でも、そうして涙を流したり、気持ちを吐き出したりする学生さんたちにたくさん出会ってきました。
「どうして褒めてくれないのだろう」「どうして認めてもらえないのだろう」と、自分の気持ちでいっぱいになってしまうこともあるのだと思います。
けれど、看護で本当に大切なのは、自分がうまくできたかどうかだけではなく、患者さんを中心にケアや指導のあり方を考え、振り返る視点をもつことです。
患者さんがどのような思いをもち、どのような生活を送りたいと願っているのか。
その人にとって必要な支えは何か、どのような関わりや伝え方であれば、その後の生活につながっていくのかを考えていくことが、より良い看護につながっていくのだと思います。
指導者の多くは、「患者さんに合った看護を考えられる看護師に育ってほしい」という温かい気持ちで、学生さんたちの成長を見守り、支えようとしてくれています。
落ち込むこともあるかもしれませんが、その経験を患者さん中心の看護に近づくための学びとして受け止め、自分の力にしていってほしいと願っています。

