• 公開日: 2022/12/14

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

第112回看護師国家試験対策|1問1答マラソン【解答・解説アーカイブ】第92~122問

2022年9月1日からスタートした第112回看護師国家試験対策「1問1答マラソン」にご参加いただきありがとうございます!

このページでは、過去1週間に出題した問題と解答・解説を、まとめて掲載していきます!
【週1回ずつの毎週更新です】






■2022年12月1日~12月31日出題分


問題92:看護師の業務従事者届の届出の間隔として規定されているのはどれか。

1.1年
2.2年
3.5年
4.10年


解答:2


保健師助産師看護師法第33条「業務に従事する保健師、助産師、看護師、准看護師は、厚生労働省令で定める2年ごとの年の12月31日現在における氏名、住所その他厚生労働省令で定める事項を、その翌年の1月15日までに就業地の都道府県知事に届けなければならない」として看護師の業務従事者届を義務付けている。
1.(×)
2.(○)2年ごとの年の12月31日現在における氏名、住所その他厚生労働省令で定める事項を、その翌年の1月15日までに就業地の都道府県知事に届けなければならない。
3.(×)
4.(×)
第106回(2017年)


問題93:Aさんの父親に対する看護師長の対応で適切なのはどれか。

Aさん(55歳、男性、自営業)は、父親(78歳)と2人暮らし。Aさんは、2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、医療機関を受診していなかった。午後3時、Aさんは胃部不快感を訴えた直後、突然コップ1杯程度の吐血があり倒れた。父親が救急車を呼び、救急病院に搬送された。
到着時、意識はジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-3。バイタルサインは、体温36.4℃、呼吸数20/分、心拍数124/分、整、血圧86/50mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%。
顔面は蒼白で、皮膚は湿潤している。四肢冷感を認める。眼瞼結膜は軽度貧血様であるが、黄染を認めない。腹部は平坦で腸蠕動音は微弱、心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御はない。胃部不快感は受診前よりも改善している。担当した医師に父親が「息子は黒い便がでると言っていた」と伝えた。
Aさんは緊急入院となり、医師から「少なくとも2週間程度の入院が必要です」と説明を受けた。立ち会っていた看護師長にAさんは「最近、父の物忘れがひどくて、1人でどこかに行ってしまったこともあるので、家に帰せません。何とかなりませんか」と訴えた。父親は介護保険サービスを利用せず、Aさんが介護をしながら生活していた。
Aさんの父親に対する看護師長の対応で適切なのはどれか。
1.自院への入院を調整する。
2.地域包括支援センターに相談する。
3.精神保健福祉センターに相談する。
4.特別養護老人ホームに入所相談する。


解答:2


1.(×)父親は入院して治療や看護を受ける必要がある状況ではない。
2.(○)地域包括支援センターでは、高齢者の暮らしに関わるさまざまな相談に応じている。今後父親が地域で生活するために、必要な支援について相談する場として適切である。
3.(×)精神保健福祉センターは、精神保健福祉に関する相談窓口であり、精神障害者の社会復帰支援などを行う機関である。
4.(×)特別養護老人ホームは、原則として要介護3以上の高齢者が入所する施設であり、利用には要介護認定等が必要になる。
第108回(2019年)


問題94:Aちゃんの状態のアセスメントで正しいのはどれか。

Aちゃん(生後3週)は、在胎40週、3070gで出生した。生後5日で退院し、退院時の体重は3080gであった。完全母乳栄養である。 現病歴5日前から嘔吐があり、次第に哺乳のたびに噴水状に嘔吐するようになった。今朝も嘔吐があり、吐物は白色である。
排尿もないため家族に連れられ来院した。Aちゃんは肥厚性幽門狭窄症が疑われ入院した。
身体所見:体重3380g、体温36.7℃。脈拍120/分、整。血圧74/52mmHg。大泉門は陥凹、皮膚のツルゴールは低下、上腹部は軽度膨隆。
検査所見:白血球9600/μL。Na131mEq/L、K3.4mEq/L、Cl86mEq/L、CRP0.1mg/dL。
Aちゃんの状態のアセスメントで正しいのはどれか。
1.脱水症dehydrationは軽度である。
2.非胆汁性嘔吐である。
3.炎症反応の上昇がある。
4.出生後の体重増加は良好である。


解答:2


1.(×)大泉門の陥没と皮膚のツルゴール(張り)が低下しており、脱水症は中等症である。 
2.(〇)吐物が白色のため、非胆汁性嘔吐である。
3.(×)CRP0.3mg/dL以下が小児の正常であるため、Aちゃんは正常範囲内である。
4.(×)生後3週で体重3380gであり、出生体重から310gの増加である。1日あたり約15g未満ずつの増加であり、0~3か月児の1日の体重増加量の目安25~30gを下回っている。
第110回(2021年)


問題95:標準予防策〈スタンダードプリコーション〉で感染源として取り扱うのはどれか。

1.汗
2.爪
3.唾液
4.頭髪


解答:3


1.(×) 標準予防策〈スタンダードプリコーション〉は、汗を除くすべての血液・体液、分泌物、排泄物、創傷のある皮膚・粘膜は、伝播しうる感染性微生物を含んでいる可能性があるという原則に基づいて行われる。そのため、汗、爪、頭髪は該当しない。
2.(×)
3.(〇)
4.(×)
第109回(2020年)


問題96:眼球内での光の通路に関与するのはどれか。2つ選べ。

1.強膜
2.脈絡膜
3.毛様体
4.硝子体
5.水晶体


解答:4、5


光は、角膜、瞳孔、水晶体、硝子体の順に通過し、網膜に投射される。
1.(✕)
2.(✕)
3.(✕)
4.(〇)
5.(〇)
第106回(2017年)


問題97:股関節を屈曲させるのはどれか。

1.大腿二頭筋
2.大殿筋
3.中殿金
4.小殿筋
5.腸腰筋


解答:5


1.(×)股関節の屈曲運動には大腿直筋(大腿四頭筋のひとつ)と腸腰筋が作用する。
2.(×)
3.(×)
4.(×)
5.(〇)
第111回(2022年)


問題98:20℃から24℃で保存するのはどれか。

1.全血製剤
2.血漿製剤
3.赤血球液
4.血小板製剤


解答:4


1.(×)全血製剤は、2~6℃で保存する。
2.(×)血漿製剤は、-20℃以下で保存する。
3.(×)赤血球は、2~6℃で保存する。
4.(○)血小板製剤は、20~24℃で保存する。
第108回(2019年)


問題99:急性胆管炎の代表的な3症状を示すCharcot〈シャルコー〉3徴に含まれるのはどれか。2つ選べ

1. 黄疸
2. 嘔吐
3. 下痢
4. 発熱
5. 意識障害


解答:1、4


1. (〇) Charcot〈シャルコー〉3徴とは、右上腹部痛、発熱、黄疸である。
2. (×)
3. (×)
4. (〇)
5. (×)
第111回(2022年)


問題100:点滴静脈内注射中の刺入部位の腫脹を確認したときに、最初に実施するのはどれか

1.体位を変える。
2.注入を中止する。
3.刺入部位を挙上する。
4.周囲のマッサージを行う。


解答:2


点滴静脈内注射中に刺入部位が腫脹している場合、薬剤が血管外へ漏出している可能性がある。
1.(×)体位を変えても血管外への漏出は改善しない。
2.(○)まずは薬剤の注入を中止して、刺入部位周辺の皮膚状態などを確認する必要がある。
3.(×)刺入部位を挙上しても血管外への漏出は改善しないため、まずは注入を中止する必要がある。
4.(×)薬剤の漏出により、刺入部周囲に炎症や疼痛が起きている可能性があるため、患部の安静を保つ必要がある。
第106回(2017年)


問題101:患者の選択権の行使を最も促進するのはどれか

1.父権主義
2.医師の裁量権
3.コンプライアンス
4.インフォームド・コンセント


解答:4


1.(×)医療における父権主義とは、患者の最善の利益のために、医師が患者に変わって意思決定や専門的判断を行なうことである。パターナリズムとも呼ばれる。
2.(×)医師の裁量権は、医師が患者の最善の利益のために必要だと判断した医療行為を、患者に提供する権利をいう。
3.(×)コンプライアンスは社会規範・倫理を守ることであり、業務遂行上、関連する法令違反やグレーとされる行為、信頼を損なう行為を行わないことをいう。
4.(〇)インフォームド・コンセントは、医療従事者が患者に病状や治療について説明し、十分な理解が得られた上で患者が意思決定を行い、患者と医療従事者双方の合意を得るプロセスをいう。
第111回(2022年)


問題102:急性期の患者の特徴で適切なのはどれか。2つ選べ。

1.症状の変化が乏しい。
2.エネルギー消費量が少ない。
3.身体の恒常性が崩れやすい。
4.生命の危機状態になりやすい。
5.セルフマネジメントが必要となる。


解答:3、4


1.(×)全身状態が不安定になり、症状が変化しやすい時期である。
2.(×)身体回復のため、エネルギー消費量は増大する。
3.(〇)身体の恒常性が崩れやすく、全身状態が急激に変化することがある。
4.(〇)身体の恒常性が崩れやすいため、生命の危機状態になりやすい。
5.(×)急性期には生命の危機を脱するのが最優先であり、セルフマネジメントが必要となる時期ではない。
第107回(2018年)


問題103:介護保険制度における地域密着型サービスはどれか。

1.重度訪問介護
2.地域活動支援事業
3.小規模多機能型居宅介護
4.特定施設入居者生活介護


解答:3


1.(×)重度訪問介護は、障害者自立支援法による障害者福祉サービスである。
2.(×)地域活動支援事業は、障害者自立支援法による障害者福祉サービスである。
3.(〇)小規模多機能型居宅介護は、介護保険制度の地域密着型サービスである。
4.(×)特定施設入居者生活介護は、介護保険制度の居宅サービスである。 第110回(2021年)


問題104:臓器の移植に関する法律における脳死の判定基準で正しいのはどれか。

1.瞳孔径は左右とも3㎜以上
2.脳波上徐波の出現
3.微弱な自発呼吸
4.脳幹反射の消失
5.浅昏睡


解答:4


1.(×)瞳孔が固定し、瞳孔径は左右4mm以上であることが判定基準である。
2.(×)平坦脳波であることが判定基準である。
3.(×)自発呼吸の消失が判定基準である。
4.(○)対光反射や咽頭反射といった脳幹反射の消失は、脳死判定基準の一つとなっている。
5.(×)深昏睡であることが判定基準である。
第108回(2019年)


問題105:Aさんの妻に対する助言で適切なのはどれか。

Aさん(43歳、男性、会社員)は、妻(38歳)と2人暮らし。1年前から、仕事上の失敗を上司から叱責されることが続いていた。半年前からAさんの飲酒量は次第に増えていき、最近では酒気を帯びたままの出勤や、飲酒を原因とした遅刻や欠勤をすることが増えていた。
ある夜、Aさんは居酒屋で多量に飲酒し、その場で意識が消失したため、救急車で救命救急センターへ搬送され、入院となった。器質的検査および生理的検査では異常が認められなかったが、入院翌日に飲酒の問題について同じ病院内の精神科を受診した結果、Aさんはアルコール依存症と診断された。
入院後3日。面会に来た妻は、飲酒によって多くのトラブルを抱えているAさんへの対応に困っており、Aさんの飲酒行動に対する関わり方について、今後どのようにすればよいか看護師に相談した。Aさんの妻に対する助言で適切なのはどれか。

1.「飲酒による仕事上の失敗についてAさんと議論しましょう」
2.「飲酒したいというAさんの気持ちは聞かないようにしましょう」
3.「Aさんが飲酒したことがわかっても注意はしないようにしましょう」
4.「Aさんの飲酒によるトラブルを代わりに解決しないようにしましょう」


解答:4


1.(×) 飲酒による仕事上の失敗についてではなく、飲酒行動について話し合うことが必要である。
2.(×) なぜそれほど飲酒をしたいのか、飲酒への欲求の背景について聞くことは必要である。
3.(×) 飲酒を見逃す発言は不適切である。
4.(〇) 飲酒によるトラブルが飲酒行動を見直すきっかけになるため、Aさん自身が向き合い解決する必要がある。
第109回(2020年)


問題106:救命救急センター到着時に観察する項目で最も優先するのはどれか。

Aさん(70歳、男性)。妻(74歳)と2人で暮らしている。Aさんがトイレに入ったまま戻ってこないので妻が見に行くと、トイレで倒れていた。妻が発見直後に救急車を要請した。
救急隊からの情報ではジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉II-20で右片麻痺があり、バイタルサインは、体温36.5℃、呼吸数16/分、脈拍108/分、血圧200/120 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%であった。
救命救急センター到着時に観察する項目で最も優先するのはどれか。
1.体温
2.心電図波形
3.意識レベル
4.尿失禁の有無


解答:3


1.(×)体温の観察は必要であるが、最も優先するものではない。
2.(×)心電図波形の観察は必要であるが、最も優先するものではない。
3.(○)意識レベルの低下と血圧上昇がみられ、脳血管疾患の可能性があるため、意識レベルの観察を最も優先する。
4.(×)尿失禁の有無も観察が必要であるが、最も優先するものではない。
第106回(2017年)


問題107:マタニティブルーズについて正しいのはどれか。

1. 意欲低下が主症状である。
2. 症状は2週間以上持続する。
3. 好発時期は産後1か月ころである。
4. 産後のホルモンの変動が要因となる。


解答:4


1.(×) マタニティブルーズは、産後の一時的な情動不安定の状態を指し、軽度の抑うつ、涙もろさなどがみられる。
2.(×) 通常1~2週間でおさまる。症状が2週間以上持続する場合は産後うつ病の可能性がある。
3.(×) 好発時期は産後3~10日頃である。
4.(〇) 産後のホルモンの急激な変化や子育てへの不安などが要因となる。
第111回(2022年)


問題108:災害時のトリアージで正しいのはどれか。

1.トリアージタッグは衣服に装着する。
2.治療優先度の高さはトリアージ区分のⅠ、Ⅱ、Ⅲの順である。
3.トリアージの判定は患者の到着時および到着後30分の2回行う。
4.最優先に治療を必要とする者には、黄色のトリアージタッグを装着する。


解答:2


1.(×) トリアージタッグは原則として右手首関節部につける。その部分が負傷している場合は、左手首関節部、右足関節部、左足関節部あるいは首の順でつける部位を変える。
2.(〇) 治療優先度の高さは、トリアージ区分のⅠ(赤)、Ⅱ(黄)、Ⅲ(緑)の順である。
3.(×) トリアージは救出現場にて行われる1次トリアージと、現場救護所で行われる2次トリアージに分かれる。
4.(×) 最優先に治療を必要とする者には、赤色のトリアージタッグを装着する。
第110回(2021年)


問題109:喀血が起こる出血部位で正しいのはどれか。

1.頭蓋内
2.気道
3.食道
4.胆道


解答:2


喀血は、気道からの出血により、咳などに混じって血液が吐き出されることをいう。
1.(×)
2.(○)喀血の原因には、肺がんや肺結核、肺炎などがある。
3.(×)消化管からの出血の場合は吐血となる。
4.(×)
第106回(2017年)


問題110:Aさんに対する看護師の関わりで適切なのはどれか。

Aさん(22歳、女性、会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。
医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。入院当日、Aさんに対する看護師の関わりで適切なのはどれか。

1. 短期間の入院となることを伝える。
2.母親と関係修復をするように促す。
3.リストカットをしないように説得する。
4.Aさんの心身を心配していることを伝える。


解答:4


1.(×) 入院期間は確定していないため、不適切である。
2.(×) 暴飲暴食やリストカットの原因がわかっていないため、不適切である。
3.(×) リストカットをしたAさんの気持ちに寄り添わず、リストカット自体をやめるよう説得するのは不適切である。
4.(〇) Aさんの心身を心配し、気持ちに寄り添うよう声掛けをすることは適切である。
第109回(2020年)


問題111:経腸栄養剤の副作用(有害事象)はどれか。

1.咳嗽
2.脱毛
3.下痢
4.血尿


解答:3


経腸栄養剤による消化器系の副作用(有害事象)には、腹部膨満、嘔気・嘔吐、腹痛、腸蠕動の亢進、下痢などがある。
1.(×)
2.(×)
3.(○)栄養剤の注入速度が速かったり、低温の栄養剤を注入したりすると下痢をしやすくなる。また、浸透圧が高い栄養剤の使用、栄養剤や投与器具の細菌汚染といった原因でも下痢をすることがある。
4.(×)
第107回(2018年)


問題112:他動運動による関節可動域〈ROM〉訓練を行うときの注意点で適切なのはどれか。

1.有酸素運動を取り入れる。
2.等尺性運動を取り入れる。
3.近位の関節を支持して行う。
4.痛みがある場合は速く動かす。


解答:3


1.(×)関節可動域訓練は、関節の拘縮や変形を予防したり、関節の可動域を改善したりする目的で実施する関節運動である。有酸素運動は全身運動であり、ROM訓練では実施しない。
2.(×)等尺性運動とは、関節を動かさずに行う運動のことである。関節可動域訓練は、関節を動かす等張性運動である。
3.(○)近位の関節を支持しながら実施することで、目的とする関節を効果的に動かすことができる。
4.(×)痛みが増強する可能性があるため、痛みが出ない程度に愛護的に動かすか、中止を検討する。
第106回(2017年)


問題113:児への対応で最も優先するのはどれか。

Aさん(28歳、初産婦)は夫(30歳)と2人暮らし。妊娠25週4日に妊娠糖尿病(GDM)と診断され、インスリンの自己注射を行っている。胎位が骨盤位であったため妊娠38週2日に予定帝王切開術を受け、3050gの男児を出産した。麻酔は脊髄くも膜下麻酔で、術中の経過に異常はなく、出血量は480mLであった。弾性ストッキングを着用している。
児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後10点。児のバイタルサインは直腸温37.3℃、呼吸数45/分、心拍数154/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉99%であった。
児への対応で最も優先するのはどれか。

1.沐浴
2.血糖値の測定
3.経皮的黄疸計での測定
4.ビタミンK2シロップの与薬


解答:2


1.(×)
2.(○)妊娠糖尿病の母親から生まれた児は、膵臓からのインスリン分泌量が多く、出生後に低血糖になる可能性がある。 新生児の低血糖症は意識障害や発達・発育の遅延などを引き起こすことがあるため、早期治療が必要である。
3.(×)
4.(×)
第108回(2019年)


問題114:車軸関節はどれか。2つ選べ。

1.正中環軸関節
2.腕尺関節
3.上橈尺関節
4.指節間関節
5.顎関節


解答:1、3


車軸関節は、円筒状の関節頭と、それに対応する軸受けのような関節窩によって構成される一軸性関節である。骨の長軸方向に回転する関節で、代表的なものに正中環軸関節や上橈尺関節、下橈尺関節がある。
1.(○)
2.(×)
3.(○)
4.(×)
5.(×)
第107回(2018年)


問題115:食道癌で正しいのはどれか2つ選べ。

1.女性に多い。
2.日本では腺癌が多い。
3.放射線感受性は低い。
4.飲酒は危険因子である。
5.胸部中部食道に好発する。


解答:4、5


1.(×)食道がんは男性に多い。男女比は6:1。
2.(×)日本では扁平上皮がんが約90%と圧倒的に多く、腺がんが約4%である。
3.(×)食道がんは、放射線感受性が高い。
4.(〇)食道癌の危険因子は、飲酒と喫煙である。
5.(〇)発生部位は、胸部中部食道が約50%と最も多い。次いで胸部下部食道(約25%)、胸部上部食道(約12%)、腹部食道(約6%)、頸部食道(約5%)と続く。
第109回(2020年)


問題116:Aさん(68歳、女性)は、胃癌(gastriccancer)のため入院した。

入院初日に「夫も癌になって、亡くなる前に痛みで苦しんでいました。私も痛みが怖いんです」と言った。看護師は、Aさんが夫のように苦しむことへの恐怖や不安があることが分かり、Aさんとともに対処法について考えた。この時点での患者一看護師関係の段階はどれか。
1.方向付け
2.同一化
3.開拓利用
4.問題解決


解答:1


ペプロウの対人関係理論では、患者と看護者の関係には4つの局面があると説明されている。
1.(○)方向付けとは、患者と看護者が出会う段階である。Aさんは入院初日であり、看護師はAさんの恐怖や不安を最小限にできるよう接する必要がある。
2.(×)同一化とは、患者が看護者との関係性を深めていく段階である。
3.(×)開拓利用とは、患者が看護者とともに問題解決していく段階である。患者は看護者から提供されるサービスを活用して、自身の問題に対処しようとする。
4.(×)問題解決とは、患者が退院後の生活について自分で調べるなど、自立していく段階である。
第106回(2017年)


問題117:地域連携クリニカルパスの目的はどれか。

1.医療機関から住宅まで医療の継続的な提供
2.地域包括支援センターと地域住民との連携
3.地域医療を担う医療専門職の資質向上
4.患者が活用できる社会資源の紹介


解答:1


1.(〇)地域連携クリニカルパスは、急性期病院から回復期病院を経て早期に自宅に帰れるような診療計画を作成し、治療を受けるすべての医療機関で共有して用いるものである。
2.(×)地域包括ケアシステムの目的である。
3.(×)地域医療支援病院の役割である。
4.(×)医療ソーシャルワーカーの役割である。
第111回(2022年)


問題118:長期に大量飲酒をした後で、急に断酒した際にみられるのはどれか。

1.pathologicalintoxication 病的酩酊
2.deliriumtremens 振戦せん妄
3.Alcohol-relateddementia アルコール性認知症
4.KorsakoffsyndromeKorsakoff〈コルサコフ〉症候群


解答:2


1.(×)病的酩酊は、異常酩酊のひとつで飲酒後に幻覚や妄想、見当識障害などがみられる状態である。
2.(〇)振戦せん妄はアルコール離脱症状のひとつで、著明な自律神経機能亢進や幻覚などの症状がみられる。
3.(×)アルコール性認知症は、アルコール依存症に合併した認知機能障害である。
4.(×)Korsakoff〈コルサコフ〉症候群は、ウェルニッケ脳症の後遺症で記銘力障害や失見当識、作話を特徴とする。
第111回(2022年)


問題119:入院中の妻を亡くした直後の夫へのグリーフケアで最も適切なのはどれか。

1.妻の話を夫とすることは避ける。
2.夫の悲嘆が軽減してからケアを開始する。
3.夫が希望する場合は死後の処置を一緒に行う。
4.妻を亡くした夫のためのサポートグループへの参加を促す。


解答:3


1.(×)夫の話を傾聴することが必要であり、妻の話を避ける必要はない。
2.(×)妻の死を受容して、悲嘆から離脱できるようサポートする必要があるため、夫の悲嘆が軽減するのを待たずにグリーフケアを開始する必要がある。
3.(○)夫が希望する場合は、一緒に死後の処置を実施する。死後処置に参加することで、妻の死を受容する助けになる。
4.(×)妻を亡くした直後であるため、サポートグループへの参加を促すのは時期尚早である。
第106回(2017年)


問題120:経膣分娩の正常な経過で最初に起こるのはどれか。

1.発露
2.排臨
3.胎盤の娩出
4.児頭の娩出
5.子宮口の全開大


解答:5


分娩は下記の4期に分かれる。
・分娩第1期(開口期):分娩開始から子宮口が全開大するまで
・分娩第2期(娩出期):子宮口が全開大してから胎児が産道を下降して娩出されるまで
・分娩第3期は、胎児娩出から胎盤ならびに卵膜、臍帯の娩出が完了するまで
・分娩第4期は、胎盤が娩出してから2時間が経過するまで
1.(×)分娩第2期で排臨のあと、胎児先進部がさらに下降する。このとき、児頭が陣痛間欠時でも後退しない状態を「発露」という。
2.(×)分娩第2期で陣痛発作時には児頭が見えるが、陣痛間欠時には産道抵抗によって児頭が膣内に後退して見えなくなる状態を「排臨」という。
3.(×)分娩第3期であり、胎児の娩出後に胎盤が娩出される。
4.(×)分娩第2期であり、発露のあとに児頭が娩出される。
5.(○)分娩第1期であり、この解答の中では経膣分娩の正常な経過で最初に起こる。
第106回(2017年)


問題121:予防接種に生ワクチンが使用される疾患はどれか。2つ選べ。

1.diphtheria ジフテリア
2.Japanese encephalitis 日本脳炎
3.tetanus 破傷風
4.tuberculosis 結核
5.measles 麻疹


解答:4、5


1. (×)ジフテリアの予防接種は不活化ワクチンである。
2. (×)日本脳炎の予防接種は不活化ワクチンである。
3. (×)破傷風の予防接種は不活化ワクチンである。
4. (〇)結核の予防接種は生ワクチンである。
5. (〇)麻疹の予防接種は生ワクチンである。
第111回(2022年)


問題122:血漿蛋白質の大部分を合成しているのはどれか。

1.肺
2.肝臓
3.腎臓
4.膵臓
5.脾臓 


解答:2


1.(×)アルブミンなどの血漿蛋白質のほとんどが肝臓で合成される。
2.(〇)
3.(×)
4.(×)
5.(×)
第110回(2021年)


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