モンゴルで新年を迎えた佐川香奈さん。今回は、モンゴルの旧正月の様子をレポートします。
ツァガーンサルの食卓。奥に積み上げられているものがヘヴィンヴォーオ。 手前の赤い器に入っているのは羊のお肉をゆでたもの。
旧正月の過ごし方
病院内でモンゴルの看護師が行う看護を見学する毎日を送っていた2月。モンゴルではツァガーンサル(旧正月)という大切な行事があります。今年は政府が休日を変更して、平日5日間が休みになりました。
ツァガーンサルは3日間あり、1日目は家族や親戚と過ごして、2、3日目は友人や職場の人などの家へ行って挨拶をします。
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珍しい行事が盛りだくさん
日本のお正月はおせちとお餅、日本酒が定番なように、モンゴルでもツァガーンサルのときはボーズ(モンゴルの蒸し餃子)を食べ、アリヒ(モンゴルウォッカ)を飲みます。
お客さんをお腹いっぱいにすることが最高のおもてなしとされるモンゴルでは、たくさんボーズが出てきます。お祝いなのでアリヒを勧められ、馬乳酒というお酒も出てきます。お酒が苦手な私には本当に辛いです。
また、硬いドーナツのようなヘヴィンヴォーオというお菓子を積み上げて、そこに砂糖やチョコレート菓子などを乗せたお供え物もあります。積み上げ段数は奇数が縁起がよいと言われ、家族の大きさや、地位が上がるほど高く積み上げられます。
衣装も帽子、ブーツがセットになったデールという民族衣装を着ます。デールにはいろいろな柄、素材があって、とってもステキです。それぞれ市場から布を買って、縫い物屋さんに持っていって作るそうです。
ほかに、家に子どもがお菓子を貰いに来る珍しい行事もあります。友人から聞いていたのですが、最初は突然ドアをノックされて驚きました。(ちなみに、モンゴルの家にインターホンはありません。家を訪問するときは直接ドアをノックします。ドアスコープから子どもは見えないので、怪しい人ではないかと恐る恐る開けました。)
旧正月も体力勝負
私もツァガーンサルに呼ばれましたが、前日に39度の発熱……。それでも、1年のうちで最も大きく、私にとっても初めてのモンゴルの行事だったので、解熱剤を飲んで職場の上司や知人の家を訪問しました。
訪問は1日に2、3件。休日が休みでない感じで、やっと解熱して行っても、お酒を強要され、歌を歌うようにと言われ、やっぱりしんどかったです。
「モンゴル活動記」は今回で終了です。