テーマ:同僚・上司・患者さんの、この一言に救われた
余命宣告された患者さんの一言
検温も拒否する、末期の患者さん
私がその職場で働き初めて半年もたっていなかったころ。
周りの先輩から居るだけで迷惑がられる毎日に、自信をなくしそうになりながらも、必死で仕事をしていた時に、入院してきた患者さんがいました。
肝臓がんの末期で半年は厳しい。数ヵ月と思って毎日できることをと説明を受け、ショックと苛立ちから検温一つする時も「どうせ死ぬから必要ない!」とか言うような状態でした。
受け持ちとして頑張ったけれど
そんな患者さんを誰も受け持ちたくなかったのか、私が出勤すると必ず受け持ちになっていました。
初めは完全無視で、こちらが質問しても答えず「勝手に部屋に入ってくるな」というような状態。
ただ毎日自分が出来ることを精一杯やろうと頑張っても状況が変わらず、先輩からは「○○さんの検温も出来ないの?使えない」等叱られました。
限界を感じ、その方の受け持ちから外してもらうことにしました。
患者さんからの言葉に
受け持ちから外れて3日後、その患者さんが私のところにきて、こう言ってくれました。
「君は毎日変わらず笑顔でいてくれた。こんないつ死ぬかも分からない患者に、毎日嫌な態度をされても。たぶん私は生きるということを諦めたんだと思う。そこで君が私に対して変わらず接してくれたおかげで、あっまだ今は生きてるんだ。と気付かせてくれた。あなたという存在が居るだけで救われる者がたくさん居ると思います。たぶんその時は気付かない患者さんが沢山いて苦しい思いをするかもしれないが、あなたのような方は絶対必要です。」
その言葉に、こちらが元気づけられました。