• 公開日: 2015/9/19
  • 更新日: 2018/12/13

看護以外の職に就こうと思っていた私。でも、今の職業は

テーマ:患者さん・その家族からの「忘れられない一言」

ごめんね、ありがとう

Thankyou

「すてきな看護師さんになれる」でも、私は…

看護実習にいっていたときのこと。
実習最後の日、患者さんから「ありがとう。あなたならすてきな看護師さんになれる。頑張ってね。」そう言われました。
そのとき私は、実習不合格と言われており、卒業できない状況でした。
先生からは「何年たってもできるようにならない。あなたは向いていないからやめたほうがいい。」と毎日のように言われ、心のなかでは「絶対に看護師になんかならない」と決めていました。
大学もやめようと思い退学届けも書いていました。実習がつらくて心も体もボロボロになっていました。

患者さんに申し訳ない

そんな状態のときに言われた患者さんからの言葉。
きっと社交辞令でいっていると思いと、そんな患者さんに申し訳ないという思いが交錯しました。
そんななか私が言った言葉は「ありがとう。頑張ります。」
看護師にならないと決めているのに嘘をつく自分が悲しく、またたくさん学ばせてくれた患者さんに申し訳ないという思いでいっぱいになりました。

今伝えたい。「ごめんね、ありがとう」

次の年、看護師以外の就職を探していましたが、ずっと「このままでいいのかな」という思いがありました。
いつまでも忘れられない患者さんからの「頑張ってね」という言葉。患者さんを裏切る後ろめたさ。
そんなことを考えるうちに、自分が本当にやりたいことは看護だと気づかされました。
患者さんのあのときのあの言葉がなかったら…。私はきっと違う道に進んでいたと思います。
もう一度会えるなら、「応援してくれたのに、たくさん学ばせてくれたのに裏切ろうとしてごめんね。でもあなたのおかげで今の私がある。ありがとう。」そう伝えたいです。

●執筆●まんごーここ さん

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