患者さんから答えにくい質問をされたり、即答できない質問をされたり、わからないことを質問されて調べに戻りたいとき、先輩ナースたちはどう患者さんに伝えているかを聞きました。
はぐらかさずにきちんと伝える
この”困った質問”というのは、大まかに分けると2種類あって、1つは患者さんの病状や薬、治療、ケアなど医療に関すること。もう1つは、プライベートな質問です。まずは、患者さんの身近にいるナースがよく質問されそうな、医療に関する質問をされたとき、どうしているのかを紹介。
圧倒的に多かったのが、正直に「確認してからお伝えします」「調べてきます」と答えるという意見。変なはぐらかし方をすると患者さんとの信頼関係を損ねてしまうというのと、正確に伝えたいという気持ちから、きちんと伝えているようです。また、時間がかかりそうなときは「お時間をください」などと伝えるとよりよさそうです。
いずれにしても、患者さんの質問は不安の表れであることが多いので、きちんと対応することが大切なようです。
それでは実際に先輩たちがどんな言いまわしで伝えているのか、いくつか紹介します。
- 答えにくい内容の場合、内容によりますが「申し訳ありません、私にはお答えできません」「上司や医師に相談(確認)いたしますので、お時間ください。」または「直接医師にお尋ね出来るように面談の手配をいたしましょうか?」等ですかね(美音子さん)
- 質問の多くは症状のことや今後のことなので、「ご家族の方はどのようにおしゃっていましたか?」と返事します。そうすると患者さんも「どうなのかしら?聞いていみる」と話が進むことが多いです。(yumiさん)
- 質問内容を確認して調べて答えられるものなら「ちょっと調べてみますね。」と言い、主治医やリハビリなど他者が絡むものは「一度連絡してみますね」と席を外してから上司やリーダーに伝えて、必要なら電話してセッティングします。(未設定さん)
- たとえば薬の作用について聞かれて即答できないと思ったら、その患者の今の病態を説明し「こういう状態だからこの薬を使っているんですけどね・・」と話して時間を引き伸ばす。そうしておきながら「廊下から遠くから自分を読んでいる声がするみたい、ちょっとごめんなさい」と慌てて出る。その間にナースステーションでそそくさと調べ、また部屋に戻り「先ほどは失礼しました。で、続きですが・・」と続ける。ただし、この演技は、普段から患者把握をしてないと、いざという時のアドリブが自然には出ずに、しどろもどろになります。日頃が大事ですヨ。(セサミさん)
- 「できるだけ正確な情報をお伝えしたいので、調べてみます。とか、いつごろまでにお答えすればいいですか? 他に聞きたいことはありますか?」と患者さんが何を知りたいのか不安に思っているのかを尋ねます。調べる機会をいただいたことで「自分自身も勉強になりました。ありがとうございます」と付け加えるといいかもしれません。(ジジさん)
笑顔でやり過ごす
次に、プライベートな質問をされたときの受け答え方を紹介します。
はぐらかす、笑ってかわすのどちらかの方法を取っている人が多いようです。その他、気にならないところまで話す、院内の規定で詳しくは話せない、と伝えている人もいるようです。
- 「院内の規定で詳しくは話してはいけないのですね?」と言ったり、はぐらかします。(未設定さん)
- プライベートな事なら 笑ってサラッとかわす。(チキン大好きさん)
- からかいやセクハラの類は「いやいや~、もう歳いってますからね~(笑)」「いや~どないですねんやろね(どうなんでしょうね、の関西弁)~」で、適当にいなします。笑顔で話を変えるにつきます。(しかせんべいさん)
- プライベートな事なら自分が気にならない質問なら答える(りおんさん)
- セクハラっぽい困る質問はなんとなくやり過ごす。(ひまさん)
- プライベートに関する質問の場合は、答えられる範囲の質問には答える。(strawberryさん)
プライベートな質問に対しては、臨機応変に対応していかなければならないようです。