• 公開日: 2018/10/5
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】国際派ナースへのレシピ

第4回 国際派ナースの可能性―世界中で就職活動

世界中で活かすことができるナースの知識と経験。多くの国で外国人ナースの受け入れを行っており、日本人ナースにも、海外で活躍するチャンスが開かれています。今回は、海外でのキャリアの重ね方、就職・転職事情をご紹介します。


活躍の場は世界中に

日本での外国人ナースの受け入れというのは近年始まったことですが、多くの国では長い間行われており、日本人ナースでも海外で働くチャンスはあります。人気の多い国はアメリカ、イギリスなどですが、それ以外の北欧デンマークやフィンランドでも外国人ナースは働いています。

ナースの就職活動は、自宅近所のみならず、世界へ広げることもできます。外国人ナースたちは、どこに行っても、その国の言語の習得と国家試験のようなものにパスすることが必要です。

大変ではありますが、仕事をしながら人生も楽しみたいという人には、国をまたいで転職ができるナースは、素晴らしくフレキシブルな職業ではないかと思います。

目的も仕事の仕方も千差万別

アメリカで夫婦揃ってナースと言う人たちは、お子さんが成人したあと、キャンピングカーで全米を旅しながら、行く先々の州で短期の仕事を行う「トラベルナース」をしているお話も聞きます。ハワイやフロリダが人気だそうです。

また、サウジアラビアなどの中東では、所得税がなく、家具付き住宅を無料で借りられたり、里帰りの航空券代も負担してくれるという特権もあります。

このように、ナースが移動をして仕事をするのは、景気や経済的な理由が多いのは確かですが、世界のナース不足が拍車をかけていることも考えられます。逆にいえば、ナースにとっては、自分に合った仕事を見つける幅のある良い市場があるというわけです。

何を目的に転職するかにより、目指す市場も変わってきます。短期間でお金を稼ぎたいと思えば、先に言いましたように、中東の国々で働くことも可能ですし、マリンスポーツをしたい! と思うならば、ハワイでの看護師免許を取得し、1年中ボディボードやサーフィンを楽しむことも可能です。

自国で学んだナースという資格をもとに、海外でまた違ったキャリアを目指す土台にもなるかもしれません。

世界で役立つナースの経験

そして、ナースという職業は世界共通ですから、災害時にも国を超えて手助けをすることができます。日本のナースの卒後教育や待遇などで改善されるべき部分もあり、ナースの仕事にマイナスイメージがあるのは確かです。

しかし、長い目で見ると、さまざまな可能性を秘めた職業であると言えるのではないでしょうか? 手に職があるというのは、世界で通用するとても強い味方なのです。

次回は、”自分も”守る看護をすることについてお話します。お楽しみに。

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