とても緊張しながら始まった実習でしたが、担当の患者さんは余命宣告されているにも関わらずとても穏やかに過ごされている方で…看護師から募集した、忘れられないエピソードをお届けします。
※この作品はフィクションです。実際のエピソードもとに、個人が特定されないよう一部を脚色しています。
エピソード応募者から<ひとこと>
このエピソードを通して、学生が実習を通じて心豊かに成長していくためには、臨床現場からの理解と協力が不可欠であることを改めて実感しました。
今回、学生は患者さんの語りに触れましたが、その内容は学生自身の援助だけでは解決できない問題でした。こうした場面では、学生は「患者さんの役に立てない」「ただ受け止めることしかできない」と感じ、自分の無力さに苦しむこともあります。
しかし本事例では、指導者が学生からの情報を大切なものとして受け止め、多職種チームへとつないでくださいました。その結果、学生はチームの一員として迎え入れられたという喜びや安心感を得ることができました。また、各専門職がそれぞれの立場から支援を具体化し、北川さんとご家族を支える輪が広がっていく過程を、学生自身が目の前で体験することができました。これらの経験は、学生の実習への満足度を高めただけでなく、多職種連携の意義や看護師としての役割を、より実践的に理解する機会になったと考えます。
さらに、カンファレンスでは、学生が緊張しないよう温かく声をかけてくださる方々が多くいました。学生をチームの一員として迎え入れてくださるとともに、安心して発言できる雰囲気をつくってくださったことに、教員として心から感謝しています。
学生がチームの一員として関わる経験は、看護職としての自己効力感を育てます。今回の経験が、学生にとって「自分の関わりが支援につながる」という確かな手応えとなり、今後の成長の土台となることを願っています。
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