テーマ:「看護師を目指す」ことを意識した瞬間
恩返し
友人が、天国に…
私が看護師を目指すと決めたのは小学6年の秋です。
山の紅葉が綺麗に色づき寒さが厳しくなり始めた頃、友人が天国へ旅立ちました。
その日は雲の隙間から1本の太陽の光がさしていて、友人を天へ連れていく道ができているようでした。
いつも笑顔の彼女に
明るく、常に前向きで生きることを全力で楽しむ友人の姿は、闘病生活を送ってるようには見えなくて。毎回笑顔で私と話してくれる。
抗がん剤治療のせいで髪がぬけ、副作用に苦しんでも私がお見舞いに行ったら、なんともなかったフリをして、いつもの彼女が迎えてくれました。
自分は心の中で死への恐怖や治療の苦痛を感じている彼女になんて声をかけていいかわからず、日に日にやせ細っていく彼女の姿を見ていくことしかできませんでした。
彼女はいつも笑顔を忘れず希望を持っていたのに…会う度に、私の方が彼女から元気をもらっているようでした。
命の尊さを教えてくれた、友人
彼女と最期に会えたのはなくなる1週間前。
酸素マスク、点滴、心電図なのさまざまな医療機器が彼女の体につけられていました。
会った瞬間の衝撃は今でも忘れられません。
話すことさえ困難な状態で、必死に呼吸を繰り返していました。
懸命に生きる大切さ、命の尊さを彼女は身をもって私に教えてくれました。
彼女が亡くなったのは小学校最後の学芸会当日の朝。
きっと小学校最後の思い出をみんなで一緒に作るために病院から抜け出してきたんだと思います。
彼女に恩返しをしたい
彼女との出会いが私を変えてくれました。
私は彼女にたくさんのことを教えてもらったのに何一つ返すことができなかった。
彼女がいなくなってしまった今、私が彼女に恩を返すことができる手段を考えた時看護師になろうと決めました。
彼女のように病気で苦しむ人を支えたい、命と本気でぶつかりたい。
辛いこと、悲しいことがたくさんあるかもしれない。
でも、人の命を大切にできる仕事がしたいと思いました。
彼女との出会いを胸に秘め看護師目指して頑張ります。