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  • 公開日: 2023/2/13

看護師転職の自己PR方法。傾聴力・責任感など面接で使える強み別の例文付き

転職時の面接や履歴書で求められる自己PR。傾聴力や責任感リーダーシップなど看護師としての自分の長所や強みや長所ごとの例文を紹介します。

自己PRを考える前に自己分析から始めよう

自己PRを考えるにあたってまず行うべきなのは、自己分析です。転職候補先の採用担当者に、そもそも自分はどういう人間なのか、看護師としての強みをわかりやすく伝えるためまずは自分自身を理解することから始めましょう。

自己分析からわかること5つ

  • 自分自身が気付いていないスキル
  • 長所と短所
  • 失敗や挫折をどのように乗り越えたか
  • 仕事に求めるやりがい
  • 理想の職場環境

自分のことは自身が一番理解していると思うかもしれませんが、履歴書の限られたスペースや面接のわずかな時間で自分のことを適切にアピールできる人は多くありません。

自己分析ではどのようなことから考えればよいのでしょうか?自己分析にはさまざまな手段がありますが、まずは学生生活やこれまでのキャリアなど自分自身の歩みを振り返って書き出してみることがおすすめです。看護師の仕事の中であなたが好きなことや得意なこと、やりがいを感じることを挙げてみましょう。

すぐに浮かばない場合には、同僚や上司から褒められたことなど、自分へのポジティブな他者の評価を思い出してみてください。また、業務上での失敗体験のようにネガティブな指摘の洗い出しも重要です。自己分析は仕事だけではありません。プライベートで落ち込むことがあった時や挫折を味わった時にどのように対処したかという点にも、性格や特徴が表れます。

さらに、新しい挑戦に対してのマインドや取り組み方を思い返すこともいいでしょう。強みと短所を客観視し、自分自身を理解することが大切です。

看護師転職を有利にする!強み別自己PR例文

自己分析ができたら、転職を想定し自身の強みをアピールする自己PR文を作ってみましょう。ビジネスシーンでもよく使用される文章構成方法である「PREP法」に基づき、「要点」「理由」「具体例」「結論」に分けて考えていきます。

【要点】私の強みは〇〇なところです。

【理由】それは、新卒からこれまで〇〇として〇年間活動し、自らも〇〇に取り組んでいるためです。

【具体例】新卒で配属された〇〇病棟では、特に~(具体的な特徴)~。そこで、私は〇〇に取り組むリーダーとなり、メンバーに〇〇を働きかけ続け、〇〇だったものが最終的に〇〇となり、乗り越えることができました。

【結論】これらの経験から、私の強みは〇〇であるとあらためて考えます。また、貴院の〇〇の場面で〇〇として貢献していきたいと思います。

上記の例をベースとして、それぞれの性格や強みに沿った自己PR例文を紹介します。

例文1:責任感や向上心が強い

私は向上心が強いところが強みです。日々業務の振り返りを欠かさず、ルーティン業務であっても基本を疎かにしないよう徹底しています。これまで働いていた〇〇では慣れから来る一瞬の気の緩みがインシデントになり、最悪の場合にはアクシデントにまで発展する、生命に直結する危険と常に隣り合わせでした。

その経験から、自分自身の課題や改善できたことを主観・客観の視点から把握することで、得意なことはさらに伸ばし、課題は早期に解決できるよう努めています。

看護師として患者様にとってより良い看護ができるよう、責任と向上心を忘れずにこれからも努力を積み重ねていきたいです。

例文2:傾聴力やコミュニケーション力が高い

私は傾聴力の高さに自信があります。看護師の仕事は特に人間関係、コミュニケーションが大切であると考えており、これまでも相手の気持ちや考えを尊重し、双方向性のやりとりを持って仕事にあたるように意識してきました。

医師や他職種との連携が求められる看護業務においては、チームワークが必要不可欠です。看護師同士だけでなく、患者様やその家族との関係性も大きく業務に影響します。

相手が求めていること、自分にできることは何かを考えて行動することで信頼される看護師を目指しています。そのために、医療知識や技術の習得はもちろん、丁寧な傾聴とコミュニケーションを心がけています。

例文3:何事にもポジティブ

私は日ごろから明るくポジティブに振る舞うことを意識しています。明るい話題ばかりではない医療現場でも、積極的にリフレクションし、不安や悩みを抱える患者様が少しでも前向きに、笑顔で過ごす時間を増やせるように心がけています。

病棟移動など初めての環境で初対面の人との関わりが多かった際にも、臆せずに積極的にコミュニケーションを取ることで、関係を構築してきました。どんな経験も無駄にせず、経験やスキルに還元したいと考え新しい変化を楽しみながら挑戦していく姿勢も忘れないようにしています。

例文4:主体性がある

私はチームの状況を判断し、主体的に業務に取り組むことができます。看護師の仕事は、医師の指示により行うことが多いですが、全く同じ症状の患者さんは二人といません。指示をそのまま実践するのではなく、看護師としての視点で観察・アセスメントし、個別性の高い看護ケアを心がけています。

また、患者さんに常に高い水準の看護を提供するため、自身だけでなく、他職種との連携を含めてチーム全体に目を向けて仕事することも意識しています。

経験を重ねるごとにいち現場のスタッフから、リーダーや中堅看護師として管理者や職場運営の視点など、考えて実践できる看護の幅が広がっていると実感しています。同じ医療従事者のみならず、患者様にとっても頼れる看護師でありたいと思い、日々体現しています。

例文5:気配りができる

私はどんな時でも気遣いを忘れないように心がけています。ときには業務をこなすだけで手一杯になってしまうこともありますが、患者さんの微妙な表情の変化や言動に注意を払うことで心の機微を汲み取り、一人ひとりの気持ちに寄り添ったケアを目指しています。

また、気配りが必要なのは患者さんだけではありません。同じく看護師や他職種であっても、それぞれの状況や背景を察知し、臨機応変に対応したいと考えています。患者さんや医療現場の状況は変動しやすいため、早期発見と対応が大切だと実感しています。さまざまな反応を見過ごさないよう、視野を広く持って業務にあたっています。

例文6:論理的な思考ができる

私の強みは、論理的な思考ができることです。急変対応やインシデントなど予期せぬ状況となっても、感情的にならず、落ち着いて対応することができます。過去の職場でも数値やデータから身体状態をアセスメントすることが得意で、データの整理や解析などを含む看護研究や委員会の業務も積極的に参加してきました。

また、わからないことはそのままにせず、患者さんに還元できるよう徹底的に症例を調べる探求心も、論理的な思考に共通する強みだと考えています。引き続き、看護師としての知識や技術、専門性を高めていきたいです。

例文7:協調性が高い

私は看護師として働くうえでチームワークを最も大切にしています。チームではさまざまな立場の人と関わるため、意見が衝突することもあります。まずは相手を知ることから始め、円滑にコミュニケーションを取ることを心がけています。

特に、以前担当していた〇〇委員会では、医師や看護師のみならず、薬剤師やリハビリ職種など多くの職種が関わっていたため、チーム全体の目的や目標を意識しながら、自分の役割を常に考えていました。ときにはまとめ役や仲介役、相談役になり、全体の最適を意識してチームに貢献できるように努めていきたいです。

例文8:感受性が豊か

固定概念にとらわれず「目の前の患者さんに対して今の自分にできることはなにか」を常に意識して行動しています。 例えば、自宅に戻るのは難しいとされていた患者さんが、どうしても最期は自宅で過ごしたいという想いを伝えきれずにいた際に、あらためて患者様と対話する時間を設け、家族の協力や外部サービスなどを使って自宅に帰ることができないか検討できるように働きかけました。

どんな変化も見落とさず、心情に寄り添い、患者さんそれぞれの個性を活かせるような関わり方を大切にしています。さまざまな価値観があることを忘れず、患者さんの人生を支えることができる看護師でありたいと考えています。

自己PRで注意すべきこと

自己PRでは、等身大の自分をアピールすることが大切です。採用担当者に良い印象を与えるために、嘘をつくことや話を誇張することはNGです。

例えば、チーム全体の成功事例を自分のおかげで達成できたとアピールするなど、事実を誇張して伝えてはいけません。入職後のミスマッチにもつながるため、自身の強みとこれまでの経験を正しくアピールしましょう。

面接・履歴書で自分の魅力が伝わる自己PRを

自己PRは自分のこれまでの仕事の経験、自分の性格や考えと照らし合わせながら考えるため、うまく自身の魅力を面接や履歴書で伝えることができれば転職時の成功はもちろん、転職時の病院選びのミスマッチを避けることもできます。

また、転職時に限らず、自分の強みを把握して相手にアピールすることは仕事をする上でも大事なことです。いい転職ができるように、またいい職場で働き続けられるように、しっかりと自分と向き合っていきましょう。

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