• 公開日: 2020/11/11

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

第111回看護師国家試験対策|1問1答【解説】11問

問題11:病院到着までに、看護師がB教諭に指示する処置として適切なのはどれか。

A君(14歳、男子)は、夏休みのサッカー部の部活動で、朝10時から 12時まで屋外で練習した。昼食時におにぎり2個とお茶を500 mL摂取し、休憩後の13時から15時まで再び練習した。この日は晴天で、外気温は32℃であった。15分休憩し練習を再開したところ、A君は突然頭痛と悪心とを訴え、グラウンドの隅に座り込んだ。
サッカー部担当のB教諭が、A君を日陰で横にして休ませ様子をみていたが、症状が改善せず、顔面蒼白、冷汗が出現した。A君は「気持ち悪い」と言った後に嘔吐した。
B教諭が病院に電話連絡したところ、熱中症の疑いがあるため、A君をタクシーで病院に連れて行くこととなった。このときのA君の意識は清明で、体温は 38.7℃であった。
病院到着までに、看護師がB教諭に指示する処置として適切なのはどれか。


1.A君の体を冷やす。
2.A君に水を飲ませる。
3.A君の上体を高くする。
4.中枢から末梢に向けてA君の手足をマッサージする。


解答:1


1.(○) 熱中症の応急措置として、脱衣と冷却、水分・塩分の補給が必要であるが、A君は嘔吐しており、内臓機能の低下が予測されるため、冷却を行う。
2.(×) 嘔吐の症状が見られるため、経口での水分摂取は控える。
3.(×)上体を高くする必要はない。
4.(×)マッサージをする場合は、末梢から中枢にむけて実施する。

第107回(2018年)


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